学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

読書

村上春樹とウィスキーvol.5「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

村上春樹の小説に登場するウィスキーを紹介する。 第五弾は「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 2013年に発刊された書き下ろし中編小説 主人公の多崎(たざき)つくるは三十六歳で二歳年上の彼女・木元沙羅とバーで話している。 高校の時に仲が良…

村上春樹とウィスキーvol.4「羊をめぐる冒険」

村上春樹の小説に登場するウィスキーを紹介する。 第四弾は「羊をめぐる冒険」 初期三部作の三作目 僕と<鼠>と羊にまつわる物語。 最初にウィスキーの記述が登場するのは「十六歩歩くことについて」という節だった。 (上巻・25頁) アパートの廊下をドア…

村上春樹とウィスキーvol.3「ノルウェイの森」

村上春樹の小説に登場するウィスキーを紹介する。 第三弾は「ノルウェイの森」 1987年刊行、1991年文庫化。 村上春樹の長編5作目。 ベストセラーとなり映画化もされた作品。 21歳の頃に初めて読んだときは少し苦手意識があったけど、それから多くの生と死とS…

村上春樹とウィスキーvol.2「国境の南、太陽の西」

村上春樹の小説に登場するウィスキーを紹介する。 第二弾は「国境の南、太陽の西」 1992年に刊行、1995年に文庫化された中編小説。 なんとも言えない魅力がある作品。 なかなか他人には伝わらない。 感想は個人差があるから。 僕は受け取ったものがとても多…

村上春樹とウィスキー vol.1「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」

夏休みの自由研究として「村上春樹とウィスキー」に取り組むことにした。 私がウィスキーにハマるきっかけとなった旅行記「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」だけでなく、小説にも数々のウィスキーが登場する。 登場シーンを書き留めておこうと思…

「感性のある人が習慣にしていること」を読んで気づいたこと

感性のある人が習慣にしていること これは陶芸家でアーティストのSHOWKO(しょうこ)さんが書いた本です。 装丁が素敵です。イラストは坂本奈緒さん、ブックデザインは金澤浩二さんが手がけています。 SHOWKOさんとは6、7年前に知り合いました。もともと年…

ベルセルク41巻特装版の感想【ネタばれあり】

ベルセルク41巻特装版 裏面がキャンバスアートになっている。ガッツが大剣を振り下ろす。 ドラマCDも付いている。 中身は39巻の妖精王に会うところから、キャスカの心を取り戻すための夢の中の戦い、キャスカの復活、そして41巻のエンディングまで。 声優さ…

寅年なのでトラのように働いてみよう「組織のネコという働き方」×「ゼロからはじめる働き方改革」

こちらのイベントを企画し、2つの本を読み込んで紹介したので書き残そう。 まずはこちらの本から いまの組織で、無理なく働けていますか? 組織で働く人は「イヌ」「ネコ」「トラ」「ライオン」の4タイプにざっくり分けられます。 パフォーマンスが高いか、…

早霧せいな「夢のつかみ方、挑戦し続ける力」を読んで思い出したこと

私が彼女と初めて会ったのは、おじいちゃんのお葬式の時だった。 初めて身近な人が亡くなり、初めてのお葬式だった。 その頃の私は大学4年生で、研究室に配属された直後だった。 おじいちゃんは朝起きたら亡くなっていたそう。脳溢血だった。 お酒の好きな…

7日間ブックカバーチャレンジ文庫編7日目「陰陽師」

夢枕獏の「陰陽師」 漫画化や映画化にもなった。 漫画は岡野玲子が描いた。 映画では野村萬斎が安倍晴明で、伊藤英明が源博雅だった。 どちらも世界観が確立されててよかった。 原作でも晴明と博雅の掛け合いがいい。 物語は博雅が晴明の家に行き、酒を酌み…

7日間ブックカバーチャレンジ文庫編6日目「代表的日本人」

内村鑑三「代表的日本人」 新渡戸稲造「武士道」、岡倉天心「茶の本」と並ぶ、日本人が英語で日本の文化・思想を西欧社会に紹介した代表的な著作。 内村鑑三が、奔流のように押し寄せる西欧文化の中で、どのような日本人として生きるべきかを模索した書。 代…

7日間ブックカバーチャレンジ文庫編4日目「この国のはじまりについて」

司馬遼太郎対話選集1「この国のはじまりについて」 湯川秀樹との対談もある。 ノーベル物理学賞を受賞しているのにやたらと歴史に詳しい湯川秀樹。 対談では司馬遼太郎よりもかなり話してる。 丸顔と細面の違いについて 出雲と朝鮮について 蒙古語と日本語の…

7日間ブックカバーチャレンジ文庫編3日目「ふくわらい」

西加奈子「ふくわらい」 第1回河合隼雄物語賞 受賞作 選考委員のひとり、上橋菜穂子はこのように選評した。 「物語としてしか命を持ちえない作品」 物語が命をもつ、というのは、 これしかない、と思い込んでいた世界の姿が、その物語を読むことで、ぱっと吹…

7日間ブックカバーチャレンジ文庫編2日目「一夢庵風流記」

前田慶次の名を世に知らしめた「花の慶次 ー雲のかなたにー」の原作本「一夢庵風流記」は隆慶一郎の歴史小説である。 この本を読んで歴史小説にはまった。 隆慶一郎はかぶき者や漂泊の民との親交を一貫して書いている。 漂泊の民は京の河原などに移り住み、…

7日間ブックカバーチャレンジ漫画編6日目「BLUE GIANT SUPREME」

漫画でジャズを描く 漫画だけど音が聴こえる 9巻のレコーディングのシーンが好きだ。 ネクタイをしめ、寡黙で真面目なレコーディング・エンジニアがNUMBER FIVEの音を聴いて驚愕する。 彼らは本物かもしれない。 彼らは僕の意見を求めてきた。 それも重要な…

7日間ブックカバーチャレンジ漫画編1日目「鬼滅の刃」

人生で大切なことは漫画から教えられる。 それを体現するのが「鬼滅の刃」といえる。 いま全国の小学生に大人気で、大人気すぎてコミックが売り切れ続出。 我が家も小3の末っ子が欲しがって、様々な書店をわたりあるいてちょっとずつ買い集めた。ようやく最…

7日間ブックカバーチャレンジに参加するにあたり、気をつけたい事

7日間ブックカバーチャレンジというのが私のところにも回ってきた。 基本的なルールとしては、 【目的とルール】●読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する●本についての説明はナシで表紙画像だけアップ●都度…

在宅勤務でリフレッシュするために出来ることは?

在宅勤務のアンケートを取った結果、「リフレッシュするタイミングを逃してしまう」という意見もあったので、少しヒントとなる考え方を共有してみる。 アートシンキングという本に書かれていた手法。 一枚の紙の上に、円を描いて4等分してみる。 4等分の円…

荻田さんの「考える脚」を読んで考えたこと

TEDxSapporo2019で出会った荻田泰永さんは冒険家。主に北極圏で活動している。 最初に札幌市内のビアパブでお話したときはTEDxSapporoのスタッフと間違えてしまうほど普通の人だった。ビアパブで極地冒険の話を聞いても、あまりにも僕らの日常とかけ離れてお…

松長有慶著「大宇宙に生きる<空海>」を読んで思索。空海が考えた教育思想とは?

空海ファンの兼松佳宏さんが推している本「大宇宙に生きる<空海>」を読んでみた。 兼松さんの思いが溢れる対談を読めばその魅力が分かるかもしれない。 greenz.jp この本は「仏教を生きる」シリーズ全12巻の7巻で、次の5章からなる編成である。 第1章…

勝屋さんの「人生の目的の見つけ方」は自分と真剣に向き合うことなのかもしれない

尊敬するメンターの一人、勝屋久さん(katchaman)が本を出した。 人生の目的の見つけ方 自分と真剣に向き合って学んだ「倖せの法則」 勝屋さんとは6、7年前に京都のイベントで知り合った。 その頃はプロフェッショナルコネクターを肩書きとしていた。 そ…

まんが『論語と算盤』の超訳で一番気に入ったフレーズ

今谷鉄柱さんが漫画構成ということで買ったまんが 超訳「論語と算盤」 2021年の大河ドラマの主人公で2024年の新一万円札の肖像ということで渋沢栄一に注目が集まっている。 渋沢栄一のことはWikipediaに掲載されていることくらいしか知らなかったけど、 この…

2020年やりたいこと100連発

今年はこんな感じでやりたいこと100個書き出した。 1. 三社参りランをする 2. ブログを100本書く 3. 京都南座で歌舞伎を観る 4. 木津川マラソンを完走 5. 鯖街道ウルトラマラソンを完走 6. 超交流会でハイボールを出す 7. 鴨川デルタでゲリラBARをする 8. 大…

ワールドトリガーはメガネ君の活躍に期待してしまう

アマゾンプライムでアニメを見出した。 年末年始の暇つぶしにちょうどいい。 すげー面白い。 メガネ君が主人公なところも良い。 2020年1月6日まではコミックも期間限定無料なので9巻まで読もう。

「よこがお」アナザーストーリー

映画を観た翌日に小説版の「よこがお 」を読み終わった。 最初のシーンが違う。 和道が出てこない。 市子と基子のやりとり。 ラストシーンも大きく分岐する。 こういう表現もあるんだ。 でも根幹のテーマは同じだ。 孤独と生きること。 市子と基子の人生はこ…

「生き物の死にざま」を読んで男の生きざまを考える

この本は深い。 農学博士で静岡大の教授・稲垣栄洋氏によるエッセイ集。 29の生き物の死にざまを通して、人はなぜ生きるのか?を考えさせられる。 目次を読むだけでも惹かれる。 空が見えない最期 ー セミ 子に身を捧ぐ生涯 ー ハサミムシ 母なる川で循環…

濱口秀司さんの論文集「SHIFT:イノベーションの作法」を読んで思うこと

この記事を読んで濱口秀司さんの本を買った。 濱口秀司さんに聞く「イノベーション人材の教育法」:「教える」なんておこがましい。自分を殺せる刺客を作れ https://diamond.jp/articles/-/206574 結構高かったけど、電子版しか無かったけど、非常に良かった…

夜は短し歩けよ乙女のインパクト

昨日、花見がてら京都市内を歩いていた。 御所から堀川通りへ向かう途中、交差点で信号待ちをしていると、斜め前の女性が目に入った。 文庫本を読んでいる横顔が素敵だ。 ベージュのスプリングコート、ローヒールの靴、膝下のスカート、髪はセミロングで後ろ…

「組織にいながら、自由に働く」のABDまとめ

組織にいながら、自由に働く 仕事の不安が夢中に変わる「加減乗除の法則」 ABDに参加した。 Active Book Dialogue 読む→まとめる→伝える→対話 の3時間。 まとめるときは抜き出し。自分の考えや感想は対話でね。プレゼンリレーは“著者”になったつもりで。 今…

Dongree Camp Market in 雲ヶ畑へ出町柳から花見ランしながら行く。

鴨川の源流にある雲ヶ畑というところでDongree Camp マーケットがあるらしい。 駐車場がなく車では行けない。シャトルバスが出てるらしいけど、予約でいっぱいだったので走って行くことにした。出町柳からなら片道15km。 www.dongree.work 朝から天気が良か…