日仏合作ドキュメンタリーの『千年の一滴 だし しょうゆ』をようやく観れました。
京エコロジーセンターで自主 上映会されたもので、200円でお出しの試飲会もついててめっちゃお得でした。
和食の基本となる「だし」と「しょうゆ」がどのように作られるか?
これまで知らなかったことが映像と共に語られてて、
より一層、日本の食材が好きになりました。
オリゼ最高!
1章は「だし」
だしは「作る」ではなく「引く」という。
自然から旨みを引き出すためだ。
昆布は乾燥させた後にもう一度海岸沿いに並べる。
夜露で湿らせることで独特の臭みが取れる。
雨で濡らしたり、人の手で洗ったりするのではなく、夜露の少量の水滴だけが昆布の海藻臭を取り除くという。自然の恵みだ。
鰹節は煙で燻した後に表面にカビを生やす。
そうすることで余分な水分を取りタンパク質をアミノ酸に変化させる。
天日で干して、またカビを生やすを繰り返し、ルビー色の鰹節が出来上がる。
世界で一番固い食材。
昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸が合わさると相乗効果で旨みが数倍にも感じる。
シイタケは昔ながらの焼畑農法が紹介された。
木の樹液が葉から幹のほうに流れるくらいがちょうどいいホダ木になる。
幹に栄養がつまっている状態だ。
その状態の木を切り倒し、森を焼く。
すると切り株が滅菌されて、新たな胞子が付着しキノコが成長する。
樹液のつまった幹を養分にしてどんどん成長する。
シイタケも昆布と合わせると相乗効果で旨みが増す。
肉食を禁じられたお坊さんの知恵だ。
2章は「しょうゆ」
お醤油、お酒、味醂は和食の調味料として欠かせないものだ。
すべて同じカビから作られる。
麹菌と呼ばれる。学名はアスペルギルス・オリゼ。
オリゼは日本にしかいないカビだ。
なぜなら、日本人が美味しいお酒をつくるために自然界のカビが突然変異していったものを選別してきたからだ。
オリゼとほぼ同じDNA構造をもつ自然界にあるカビは外敵から身を守るため毒素を出す。しかし、オリゼは麹屋が長年育て続けたため、外敵がいない環境に慣れ、やがて毒素を出さなくなった。それを日本人は選びとっていたのだ。
古来より酒は神に捧げられるものであった。美味い酒を求め続け、オリザが生まれた。オリゼのおかげで美味い酒が飲める。酒肴の刺身と醤油が楽しめるのだ。
オリゼ最高!