学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

小さいけれども、確かな幸福

村上春樹が「うずまき猫のみつけかた」の中で、「小確幸」について語っている。

 

生活の中に個人的な「小確幸」(小さいけれども、確かな幸福)を見出すためには、多かれ少なかれ自己規制みたいなものが必要とされる。たとえば我慢して激しく運動した後に飲むきりきりに冷えたビールみたいなもので、「うーん、そうだ、これだ」と一人で目を閉じて思わずつぶやいてしまうような感興、それがなんといっても「小確幸」の醍醐味である。そしてそういった「小確幸」のない人生なんて、かすかすの砂漠のようなものにすぎないと僕は思うのだけれど。

 

運動後のビールについては僕も激しく同意する。フルマラソンの後は格別だ。

 

そのほかに僕の小確幸を書き連ねてみる。かみしめるように。

 

生牡蠣にボウモア(のような海岸沿いで熟成された潮風の風味が感じられるウイスキー)をたらして、一気にすする。牡蠣とウイスキーが織りなす海のハーモニーが口から鼻にぬけるとき。

 

誰もいない森を歩く。小さな生き物の息づかいを感じる。

 

子供の好物が作れたとき。娘は酢牡蠣のとりこになった。息子は僕の揚げた天ぷらの副産物である天かすをうどんに入れながら「パパの天かすはお店で売れるよ」と言った。

 

早起きした日曜日の朝。家族がみんなまだ寝ている中で好きなことができる絶対時間(エンペラータイム)

 

つきたての柔らかな餅。あん餅。酢醤油で食べるのもいい。

 

晩ごはんの仕込みをする前に、コープの「ただの炭酸水」で割ったラフロイグハイボールを出来たてで飲む、最初の一口。

 

村上春樹の長編小説を読んでいるとき。

 

鳥の絵を描いているとき。眼と羽根がうまく描けたとき。

 

買ったばかりのふかふかの毛布で眠るとき。

 

友達に僕のお気に入り(ウイスキーとか)を紹介して、喜んでもらったとき。

 

科学的な新たな発見(自分の中で)したとき。原子と電子の関係は太陽系と似ているな。水素の半減期は138億年で宇宙の年と同じ、つまり僕らの体を構成する水素と宇宙にある水素は同じもの。ごはんに木灰をかけるとアルカリ性になって麹菌のみが繁殖する。

 

旅の計画をたてているとき。

 

 

他にもたくさんあるけれど、今は思い浮かばない。

一日一個小確幸を見つけられるといいな。