学びと食、ときどきランニング

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人事はすごい!ネオ社畜がノビシロを語る

以前の仕事で縁があって人事の方と接する機会が多かった。

 

よく、

 

人事はクソだ!

ろくなヤツを採用しない

会社のなかでもデキナイ奴らの掃き溜めだ

 

的な論調を目にするのだけど、

うちの会社の人事はすごいと思う。

 

一番印象的だったのは、

関連会社で、障害者雇用をしている工場があるのだけど、

そこでは社長や少数のスタッフ職以外、全員障害者で、

それぞれの障害に合った業務を割り振っている。

たとえば、手の不自由な人には、不自由な手をサポートする治具を作って、

その人が円滑に作業できるようにしている。

そんな会社の人事の人のお話を聞いたときだった。

 

その人事の人(女性)は

うれしそうに社員一人ひとりのことを語る。

知的障害がある社員が毎日奇声をあげながら出社するらしいのだけど、

ある挨拶をしたら、その奇声が止んだらしい。

細かい内容は忘れてしまったけど、その社員が大事にしているものを

ちゃんと向き合って認めてあげたらしい。

そのすごい発見を、たんたんと嬉しそうに話す。

そんな人事の人の話を聞いて、

この人はすごい人だなーと思った。

そのときはその工場の社長(的な人?うろ覚え)も同席していたのだけど、

その社長は人事の人の話をただ聞きながら、うれしそうに頷いていた。

ただただ頷いて、彼女を認めているようだった。

その二人はまるで、その工場のお父さんとお母さんのようだと思った。

 

僕を採用してくれた人事の人は、

いっとき僕の上司だったのだけど、

その人が語った人事論はいまでも印象に残っている。

うちの会社の採用で重視していることは何ですか?

という僕の問いに対し、

「伸び代(ノビシロ)」

と即座に答えた。

 

僕は会社に入って10年以上経つ。

研究職をながく続けていたこともあり、

売り上げ的にはほとんど貢献していない。

自分のなかでは、たまに、こんなんでこんなに給料もらってていいのか?

と思う。

でも、まだ20年以上会社にいることが出来る。

ノビシロはまだまだあるんだ!

 

と、言い聞かせて、今日もがんばる。