朝の4:30のことだった。
もうちょっと寝ていたかったけど目が覚めて、
これが悲劇の始まりだった。
ikedahayato.comより広告記事が表示されていた。
「東京でお金を使うのは疲れる。だから寝ていたい」と、妻は言...
と表示されていた。
クリックしてみたらnoteの有料記事だった。
イケダハヤトさんと妻の会話が続いている。
この続きをみるには250円。
と表示されていた。
ビックリした。
もちろん購入しなかった。
39歳、三児の父である僕には何も刺さらなかった。続きを読みたいという欲求が1mmも起こらなかった。
僕は以前、イケダハヤトさんの有料記事を買ったことがある。420円くらいで。はあちゅうさんすごいよ!って内容だった。その時は知的好奇心が刺激されて購入ボタンを押した。内容も悪くなかった。僕にとっては420円の価値はあるものだった。
しかし、今回はひどい。誰が250円払って他人の夫婦の会話を読みたいのだろう?
タイトルを読むだけで内容が想像できる。僕にとっては何も得るものがなさそうだと即座に判断できた。
これは誰が買うのか?
少なくとも僕は買わない。
僕は知的好奇心が刺激されないと買わない。よっぽどヒマでも。ヒマであればこそ、無料で他にたくさん娯楽はあるのだ。こんなものに250円も払えるほど我が家の家計は潤沢にはないのだ。250円あれば家でラフロイグのハイボールが飲める。そちらの方が何百倍も価値がある。
ものすごくモヤモヤした。
一体、イケダハヤトさんは何がしたいのだろう?
こんな価値のない(少なくとも僕にとっては)ものを量産していたら信用を損ねるんじゃないだろうか?ファンが離れていってしまうんじゃないだろうか?
そんな僕のモヤモヤした気持ちを書き留めたいと思った。
でも眠かったので、寝ることにした。
しかし、眠れなかった。モヤモヤしていたから。
さらに追い討ちをかけるように目覚まし時計が鳴った。
僕のではなく、二段ベッドの下の段で寝ていた四歳の末っ子のだった。
昨日の夜、帰ってきたら息子が二段ベッドの下の段にいた。いつも僕が寝ている場所だった。僕のイビキがうるさいから家族と隔離され、追いやられていた場所だった。
「お姉ちゃんに秘密基地を作ってもらったんだよ」息子は嬉しそうに言った。どうやら今夜はここで寝るらしい。いつもはママと一緒じゃないと寝ないくせに。成長したもんだ。
「パパは上の段で寝てね。ちなみに朝5時に目覚まし時計が鳴るから」そう妻に言われていた。
息子は早く起きて朝活(ゲーム)をしたいらしい。
さて、目覚まし時計が下の段で鳴り続けている。
1分ほど経っただろうか。
息子が目覚まし時計を止めた。
起きるのだろう。
僕は面倒なので寝たふりをしていた。
ギシギシ。
よもや!
息子が二段ベッドを登ってきた!
声をかけられるのか?起こされるのか?面倒だ。
はしごを登ってきた息子の顔をみると、明らかに眠気まなこだった。
僕は布団をはぐって息子を向かい入れた。
すぐさま息子は眠りについた。
久しぶりに息子の寝顔を間近で見た。
可愛かった。
純粋だ。
子供の寝顔は純粋だ。
僕は癒された。
いつしか、イケダハヤトさんの有料記事でモヤモヤしていた気持ちは晴れた。
あの、僕には無価値の記事も、きっと誰かの役に立つのだろう。僕には無価値でも、誰かにとっては癒しになるかもしれない。僕の隣で眠る息子の寝顔のように。
だったら別にいいじゃない。僕には関係ないけれど。誰かが癒されて、幸せな気持ちになるならいいじゃない。
そんな優しい気持ちになれた。
息子のおかげで。
でも、狭くて寝れないよう。。