学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

第23回 四万十川ウルトラマラソンに初挑戦〜雨の中の100km〜

 初めての四万十川ウルトラマラソン

 

前日は車で500km移動し、スタート地点から30km離れた足摺岬の近くの宿で、カツオのたたきを食べて腹パンパンになって寝た。

scotchhayama.hatenablog.com

 

満腹過ぎてなかなか寝付けず、22時頃に就寝、2時半に起床した。

起きてもまだカツオのたたき(+ニンニク)の存在感が腹の中にあった。

 

どん兵衛(きつねうどん)とおにぎり弁当を食べ、さらに満腹状態にしてから出発。

雨が降り続けている。

 

フィニッシュ会場(中村中学)の側の臨時駐車場に車を停め、10分ほど歩いて新ロイヤルホテル四万十に着き、シャトルバスを待つ。

 

15分ほど待って2台目のシャトルバスに乗り込み、仮眠をとりながらスタート会場へ移動。片道20分〜30分ほどで会場の蕨岡中学校に到着。

 

グランドは雨でびっちょびちょ。

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テンションだだ下がりながらも、トイレをすませ、また少し仮眠をとって、荷物預けの列に並ぶ。結構な行列。

 

並んでる途中で開会式が始まり、千葉ちゃんの挨拶を間近で見れてラッキー。

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「会場入り口に無料でアミノバイタルを配っているので是非みなさん取ってくださいね」という千葉ちゃんのアドバイスに従い、荷物を預けた後、びっちょびちょのグラウンドを横切ってアミノバイタル(スタート前、10km地点で補給するもの)をゲット。

 

10km地点で補給するタイプのものは後で食べたけど、走りながらでも開けやすくてスルッと入るので食べやすかった。

今度の京都マラソンの時にも採用しよう。

 

スタート15分前くらいに並ぶ。雨合羽を着てる人が多い。僕も用意しとけばよかった。

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5時半にスタート。

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暗い。前2メートルくらいしか見えない。周りの流れに合わせて走る。

最初の10kmはフラットでやや上り坂。7分半/kmのペースで走る。

 

僕の今回のプランでは平均8分/kmのフラットペースで走ろうと考えていた。

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10〜20kmは峠までの上り坂が続くので8分半/kmペースで行ければいいかなと。

 

実際、上り坂は結構な斜度で、20kmに近づけば近づくほど急になっていって、歩いている人も多かった。でも僕は足に余裕があったので歩かずに走り切れた。

 

しかし、20kmで上りが終わるかと思ってたので、さらに1km上らされてちょっと精神的にダメージを受ける。

 

下りに入り、ペースが上がる。6分/kmくらいになった。

 

30kmの手前でトイレ休憩。4人並んでて待ち時間が2分ほど。その間にストレッチ。

 

33kmくらいで下りが終わりフラットに。

 

35kmくらいで腰がめちゃめちゃ痛くなる。ペースが激落ち。下りで負担をかけすぎたか。

リタイアバスが見えて、リタイアしてしまおうかと悩むほどにつらい。

 

でも、「沈下橋までは走ろう」と奮い立たせ、なんとかやり過ごす。

 

ようやくフルマラソンの距離に到達。

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しかし、その後もしんどい状況はあまり変わらず、歩きながら休んでは走るの繰り返し。ペースは9分/kmくらいだっただろうか。この頃から完走を諦めはじめる。

 

50kmを過ぎて、最初の沈下橋に到着。

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沈下橋から見る四万十川は水面が近くて楽しい。

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橋の向こう側にカメラマンがいたので必死でポーズをとる。

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沈下橋を往復してきたら、

「この後、上りですよー」と係りの人に言われ、げんなりする。

 

今度の上りは歩く。歩きながらリュックに入れてたコンビニおにぎりを食べる。1kmくらいの上り。

 

下りに入ってから調子よくなる。ペースも上がる。7分/kmくらいになった。それも3〜4km連続で走れた。上りで補給したおにぎり効果かな?

おかげで再び完走できる希望がでてきた。

 

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調子のよいまま、60km過ぎのレストステーションへ。

荷物を受け取り、着替えをパパッと済ませる。

レストステーションは給食が充実していて、おにぎりとみそ汁をいただく。めちゃ上手い!

 

トイレも済ませて出発。正味10分ほど休憩していたことに気づく。

 

僕は過去に飛騨高山ウルトラマラソンを3度挑戦していずれも完走できなかった。原因は休憩を多く取りすぎてタイムオーバーしてしまったからだった。

だから、今回は休憩時間をいかに短くするか、イーブンペースでどこまで走れるかが課題だった。

 

今回は給食の休憩は最低限にとどめ、トイレ休憩や歩きながらの給食で足を休めながらペースを保ってきた。

 

おかげで残り40kmで8分半/kmのペースで走っても完走できることに気づいた。

 

だから残りの40kmはあえてゆっくり走るように心がけた。これからは足を痛めて走れなくなるのが一番怖いからだ。

 

1kmごとに時計を確認してペースを保つ。10km毎に8分半/kmのペースからの余裕度をみて、余裕があれば歩くようにした。

 

70km手前で2番目の沈下橋を渡る。

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川面を眺めながら、20年前のことを思い出した。

学生の頃にバイト仲間で四万十川に旅行に行ったのだ。

車で大分の佐伯から高知の宿毛にフェリーで渡り、四万十川を遡り、途中のこの沈下橋で川に飛び込んだのだ。夏の暑い日だったので最高に気持ち良かったのを覚えている。

20年ぶりに戻ってきたのだ。

そんな高揚感が僕を元気づける。

 

71km地点の第4関門で15:18。走り始めて約10時間。あと30km弱で4時間ちょっと。8分半/kmのペースで完走できる。

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途中、ひざが痛くなった時もあったけど、長くは続かず、いい調子で走り続けられた。ペースも落ちていない。

 

8分半/kmのペースを続ける。余裕があれば歩く。走る。走る。イーブンペースで走る。

 

あと20km。時刻は16:35。残り2時間55分。8分半/kmペースで5分の余裕度がある。

 

 

あと10km。10分の余裕度になる。9分/kmのペースでもいける。

 

 

ゴール目前にアップダウンが続くが、無理をせずに歩き、走る。調子がいい。

 

 

ゴールまであと600m。気分がいい。

 

 

あと400m。

 

 

フィニッシュ会場に入る。

 

ずっと抜きつ抜かれつだった14時間ペースランナーの人とハイタッチする。「がんばりましたね!」と声をかけてもらい、最後の元気を振り絞る。

 

 

「1464番帰ってきました」

アナウンスが聞こえる。気持ちいい。

 

 

ゴール!

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振り返り、帽子をとって、コースにお礼をする。完走後の僕のいつもの儀式。

 

ボランティアの中学生に完走メダルをかけてもらい、写真を撮ってもらう。

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ありがとう。雨の中のボランティアも大変だったろうに。

 

 

完走証を印刷してもらう列に並んでいると、後方で花火が上がった。威勢良く、何発も。制限時間になり大会終了の合図。僕にとっては祝砲だった。

 

四万十川ウルトラマラソンは市民あげての真心こもった大会だった。今度は晴れた日に参加したい。

 

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