学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

meiji THE Chocolate(明治 ザ・チョコレート)が定冠詞”THE”をつけている理由をウイスキーマエストロが解説する。

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明治 ザ・チョコレートは、通常の板チョコの2倍はする230円前後という値段設定にもかかわらず、1年弱で3000万枚を出荷し、数々の国際コンクール日経トレンディ2017ヒット商品第2位を獲得する大ヒット商品である。


椎名林檎が歌うCMのコピーからもその自信がうかがえる。

 

チョコレートは文化になりたい。

一生忘れられないチョコレートをつくれ。

 

www.youtube.com

世界中の唇を奪え。

カカオがちがう。すべてがちがう。

 

明治 ザ・チョコレートはなぜ定冠詞の”THE”がつけられているのか?

 

THEとは唯一無二ということ、他には真似できないということである。

 

ウイスキーでいえば、ザ・グレンリベット。

グレンリベットは初めて政府公認となった蒸留所である。

www.theglenlivet.jp

1824年に英国政府公認第一号の蒸留所として認められたジョージ・スミスのウイスキーは密造酒からスコッチ・ウイスキーへとその姿を変えることができるようになりました。当時、名声を得ていたウイスキーの品質は変わることなく、ジョージ・スミスのウイスキーは合法的に"グレンリベット"として生まれ変わり、そのウイスキーの名前は世界的に知られていくこととなります。しかし、当時スコットランドにあふれていた密造者たちはジョージ・スミスのひとりだけが政府公認の蒸留所となったことをよく思っておらず、彼を裏切り者と決めつけ、絶えず命を狙うようになりました。そんな中、ジョージ・スミスの行動が間違っていなかったことが証明され、政府の規制も徐々に和らいでいき、スコットランド内での公認の蒸留所も増えていきました。このように、ジョージ・スミスのウイスキーがスコッチウイスキーの歴史を切り開いたのです。しかし、同時にその品質の高さと英国政府の公認第一号のスコッチウイスキーの名声にあやかろうと他の蒸留所が競い合うように"グレンリベット"の名前を自分たちのウイスキーの名前に使用するようになっていきます。アベラワー・グレンリベット、アルトモア・グレンリベット、バルメニャック・グレンリベットなど、実にその数は25にも及びました。こういった模倣者たちは、"グレンリベット"の名前を使用するだけに留まらず、"ジョージ・スミスのウイスキー"のスタイルそのものの模倣まで試みました。

 

そんな状況の中、ジョージ・スミスは自分のスタイルのウイスキーを守るために裁判所に提訴することを決意したのです。その争いは長い年月を要しましたが、1884年、息子のジョン・ゴードン・スミスの時代についに判決が下り、"ジョージ・スミスのウイスキー"だけが本物の証拠である定冠詞の"THE"をつけることが認められ、唯一無二の本物の"THE GLENLIVET"となりました。 

 

ウイスキーにおけるザ・グレンリベットのように、唯一無二のチョコレートとなったのが明治 ザ・チョコレートである。

 

そんな明治 ザ・チョコレートの楽しみ方は様々である。

 

#thechocolate でインスタグラムを検索すればアクセサリーやイラストなどセンスの光るアイデアが見つかる。

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テイスティングとマリアージュでも楽しめる。

形状の違いから様々なテクスチャー(触感)を味わうことができる。

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さらに個性を引き出すマリアージュも楽しめる。

「マリアージュ」とはフランス語で「結婚」のこと。
「飲み物と食べ物が互いの味を引き立てあい、相性が良い。」という場合にも用いられます。
ワイン、日本茶、コーヒー、紅茶、それぞれの味や香りを追求するプロフェッショナルたちが、
その魅惑あふれる世界へご案内します。
こちらの味をきっかけに、あなた好みの「マリアージュ」を探してみてください。 

 

公式サイトでは、ワイン、日本茶、コーヒー、紅茶とのマリアージュが紹介されている。

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僕のオススメはやはり、ウイスキーとのマリアージュである。

 

組み合わせ方はテイスティングマップを見ながら試してみると良い。

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こちらのチョコートマップと、

 

ウイスキーのマップを見比べる。

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チョコレートマップでは

横軸を「ミルク」「カカオ」

縦軸を「香ばしい」「華やか」

 

ウイスキーマップでは

横軸を「ライト」「リッチ」

縦軸を「デリケート」「スモーキー」

で表現している。

 

似たもの同士を組み合わせるならば、

「ミルク」×「ライト」、「カカオ」×「リッチ」

「香ばしい」×「スモーキー」、「華やか」×「デリケート」

となる。

 

異なるもの同士の組み合わせも意外性があっていい。

お互いの個性が強すぎて味がケンカする場合もあるが、偶然の産物としてベストマッチが見つかる可能性も秘めている。

 

ウイスキーとチョコレートを合わせる場合、順番にも気をつけたほうがいい。

 

まずチョコレートを口に入れ、少し噛んで、舌にチョコレートをコーティングさせる。

そうすることによって、ウイスキーのアルコール刺激が和らげられ、香りを純粋に楽しめる。

チョコレートとウイスキーが口の中で一体となったら、さらに少しウイスキーを足し入れて飲み干す。

そうすると、喉の奥からチョコレートの香りが湧き立ち、わずかの時間差でウイスキーの香りが立ちのぼってくる。

 

なんとも言えない恍惚感を味わえる。

 

そんな体験をしてみませんか?

peatix.com