学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

濱口秀司さんの論文集「SHIFT:イノベーションの作法」を読んで思うこと

この記事を読んで濱口秀司さんの本を買った。

濱口秀司さんに聞く「イノベーション人材の教育法」:
「教える」なんておこがましい。自分を殺せる刺客を作れ

https://diamond.jp/articles/-/206574 

 

結構高かったけど、電子版しか無かったけど、非常に良かった。

僕は5、6年前から濱口さんのファンで、彼にウイスキーを飲んでもらったこともある。

http://scotchhayama.hatenablog.com/entry/2018/06/19/161219

scotchhayama.hatenablog.com

 

買って半分ほど読んだ時に濱口さんからFacebookでメッセージもらった。

ハーバードビジネスレビュー
の論文集(電子版only)が発売になりました。新幹線など長時間移動
のお供にぜひ!(すぐ眠れます、笑)

印税は全額寄付だそうである。

https://diamond.jp/articles/-/206574

「論文集であれば、“本”ではない」という定義が僕の中にあったんですけど、頭の中では(これでよかったのか?)とグルグルしてしまって、(印税は寄付しよう、それならいいんだ)と自分を納得させました。

 

「SHIFT」には過去の濱口さんの考えやアイデアが詰まっている。

 

序文は「日本人イノベーション最強論」で始まる。

https://logmi.jp/business/articles/78432

 

第1回 イノベーションは誰でも起こせる

SHIFTという考えを使えば。

https://diamond.jp/articles/-/206593

 

第2回 SHIFT領域の考え方

SHIFTを起こす対象となるのはビジネスモデルとテクノロジー、コンシューマーエクスペリエンスの3領域である。

 

第3回 バイアスを破壊する

イノベーション発想のセオリー

youtu.be

 

 

第4回 問題の本質から強制発想する

イノベーション発想のアプローチ

①バイアスを構造化(可視化)する

②バイアスのパターンを壊す

③強制発想する

 

事例として、東京オリンピックの国立競技場建設問題を考察していた。

①総工費

国民感情

③デザイン(ザハ設計の実現度、ザハらしさ)

 

実際には隈研吾のデザインに置き換わったが、濱口さんの提案も面白かった。なるほどそう考えるのかーという感じ。

 

 

第5〜7回はインターナルマーケティングについて解説されていた。実際の企業ではこれが最も重要だと思われる。しかし、僕にとっては実践が難しく感じてしまい、正直あまり興味が持てなかった。会社で偉くなりたければこの章を実直に取り組んだ方がいいのだろうけど。

 

第8〜10回はエクスターナルマーケティングについて解説されている。

ユーザーの心をいかにとらえるか

誰に何をどのように働きかけるか

プライシングを動的にとらえる

これらも実践するのは難しく感じたが、バーを開く時にはじっくり考えておきたい。

 

第11回 自由度の高いフェーズにリソースをかける

この章は面白かった。

一週間前の法則

プロジェクトが何ヶ月、あるいは一年間続こうとも、一週間前になると「そろそろ結論を出さなくてはいけない」「結論を資料にまとめなければいけない」とみんなが思いは始める。そうやって、どんなプロジェクトは終わりを迎える。

なるほど。だったら自分が関心のないプロジェクトに巻き込まれたら一週間前になるまで何もしなくて良いのだな、と思った。

 

90:10の法則

イノベーティブなアイデアの90%は、プロジェクト全体のうち開始直後10%の期間内に思いついているという事実である。

これも重要な示唆だと思う。情報がたっぷりあると余計なバイアスが働いてしまうそうだ。関心のあるプロジェクトに参加したら初日にアイデアを思いつき、それを寝かせて一週間前になったら公表しよう。

 

第12回 個人が考え切ってこそ議論の質が上がる

これはほぼ日の対談でも語ってた。

www.1101.com

チームで最高の答えを出すためには、
ひとりで責任を持って考え切ることが大事。
つまり、静かな時間が必要なんです。

https://www.1101.com/hamaguchihideshi/2017-11-27.html

 

これはワークショップの設計にも反映できると思った。参加者はとても戸惑うと思うけど。

 

第13回 学ぶ者が教える者を超えなければ意味がない

これは最近読んだアオアシにも通ずる。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1811/30/news009.htm

nlab.itmedia.co.jp

 

第14回はQ&Aで、その後におまけがついている。

 

これも読み応えがあって面白い。

普通のデザイン思考ではイノベーションは起こせないということを解説している。

 

「SHIFT:イノベーションの作法」を読み終わって思うこととしては、これは複数人で読み解いた方がいろんな解釈が出て面白いだろうなーということ。

そのためにはABD読書法が最適なんだけど、電子版しかないので物理的に分割するのが出来ないのが残念。

まぁ色々試してみよう。