安西水丸さん。
村上春樹の小説のカバーイラストで初めて知った。
子供が生まれてからは絵本「がたんごとん」にお世話になった。
展示会では村上春樹をはじめとした文庫本の表紙のイラストがたくさん並んでいた。
どれもシンプルなんだけど、本のタイトルを一目で表してて、いいなぁ。と思えるものだった。
「ひさしぶりの海苔弁」という本は、ただの黒い四角が手描きでヒョロッとした線で描かれていた。
でも、見事に「ひさしぶりの海苔弁」だった。
和田誠との共作も数多く展示されてた。
二人がテーマを決めて交互に描くというスタイル。
村上春樹は二人をこう評している。
「和田さんのそれは端正で知的であくまで趣味がよく、水丸さんにはものごとをちょっと草書体的に崩したみずみずしさと、おかしみがある」
安西水丸さんは2014年に亡くなってしまった。
もう、村上春樹の本の装丁を描くことも、和田誠との共作を描くこともないけれど、
僕に、イラストの新しい側面を見せてくれた。
ありがとうございます。
ちなみに2枚のポストカードと、それを入れる額を買った。