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シンゴジラで感じた長谷川博己の成長物語

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庵野秀明総監督と長谷川博己の『シンゴジラ』メイキングカット(C)2016 TOHO CO.,LTD.

 

 

シンゴジラの熱がいまだに冷めやらない。

 

やはり、この男について書き残すまで、この熱は冷めないだろう。

 

長谷川博己

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Official ページより

 

今後、代表作は間違いなくシンゴジラになるだろう。

 

長谷川博己ゴジラと向き合う中で成長していった。

 

最初はこんな感じだった。

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 内閣官房副長官という要職にありながら、内閣総理大臣補佐官竹野内豊に「余計なことを言うな」と牽制されている。

 

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30代後半で、内閣官房副長官というポジションに立っていることに、まずこの人の独自性があると思いました。衆議院議員を2期以上経験していて選ばれればなれるのですが、ベテランの政治家やライバルが多くいるなかで普通はそのポジションに30代で就くことは難しいんです。そのリアリティを、何とかして持たせなきゃいけないという気持ちがありました。矢口とはどういう人間なのか? とことん追求していかなきゃいけないなって。

長谷川博己、『シンゴジラ』で感じた成長物語「問題作になるだろうな」 | ORICON STYLE

 

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これを見てどう思うか? 好きにやってください」と言われました。でもセットとはいえ、すごい迫力で。何かいろいろと思い出してしまって……自然に祈りを捧げたくなるような感じでした。矢口という人間は、純粋で熱いですよね。それは演じていくうえで、だんだんとそうなっていきました。庵野さんが「成長物語になったね」と言っていたのは、もしかしたら庵野さんもそれは意図していなかったのかもしれないですね。

長谷川博己、『シンゴジラ』で感じた成長物語「問題作になるだろうな」 | ORICON STYLE

 

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「あれがゴジラか」

初めてゴジラを生で見て言ったセリフには、荒ぶる神への畏敬の念も感じられる。

 

 

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 「あきらめず最後までこの国をみすてずにやろう!」

矢口には、正義と国を守りたいという政治家としての熱い気持ちがあると思います。だけど最初に脚本を読んだとき、矢口の雰囲気が淡々としていたというか、ドライな印象を受けました。感情の起伏が全く感じられなかったんです。でも、こういうキャラクターだからこそ、あのポジションに立てたんじゃないのかなって。存在していないようで、存在しているというか、いわゆる無色な感じからスタートして、ゴジラという脅威やさまざまなものと出合い、だんだんといろんな色に変わっていく。そんなイメージで演じていったら、おもしろいんじゃないかと思いました。

長谷川博己、『シンゴジラ』で感じた成長物語「問題作になるだろうな」 | ORICON STYLE

 

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日本人の祖母を持つ日系アメリカ人で、未来の大統領候補とも目される米国の女性エージェント、カヨコ・アン・パタースン役の石原さとみとの絡みはすっごい良かった。

お互いに「日本を守ろう」という意思でつながっている。

 

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長谷川博己に演出をする庵野秀明総監督。『シンゴジラ』メイキングカット(C)2016 TOHO CO.,LTD.

 撮影の後半に「これは矢口の成長物語かもしれない」って。わりと順撮りで撮っていったので、次々と危機に直面していくうちに、矢口はそうならざるを得なかったのかもしれない。(矢口)本人も“成長なんてしない、十分俺は成熟している”と思っていたのかもしれないけど、最終的にはいちばん未熟だったことに気づかされていく。矢口の最後のセリフは、庵野さんの書いたセリフだなと感じました。

長谷川博己、『シンゴジラ』で感じた成長物語「問題作になるだろうな」 | ORICON STYLE

 

最後の作戦前の演説は最高だった。

「この国はまだまだやれる」

スクリーンを通しても、そう思える熱量だった。

 

こんな人こそが大将の器にふさわしい。