TEDxAnjoのファウンダー上田さんに誘われて、初めて安城市に降りたった。
名古屋駅から30分ほど。
会場のアンフォーレ。
前日の夜にスタッフとパートナー、スピーカーの交流会Welcome partyがあるというので、近くのセブンイレブンで氷1パックと炭酸水4本を買い、パーティー会場へと向かった。
明日のアフターパーティーでも出すウイスキーたち。三河みりんとお酢、メープルシロップはウイスキーサワー用。
上田さんが紹介してくれたのでマイクで少しだけ喋らせてもらう。「三河みりんを使ったウイスキーサワー飲めます」と宣伝し、何人かに飲んでいただく。
スピーカーの加藤雅士さんとも少しお話する。名城大学・農学部で発酵や微生物の研究をしているそう。
アンフォーレ内にはスピーカー、パフォーマーの垂れ幕が飾られていた。みなさん良い顔をしている。
インタビュースポットもある。
会場を覗くと、明日のステージのライティングチェックをしていたので混じる。
TEDxHamamatu、TEDxKyoto、TEDxKumamoto、TEDxSapporoなど全国からTEDxerが集まっている。TEDが好きでTEDxが好きでたまらない変態集団である。
合流したTEDxerと三河安城で飲み、味噌カツや手羽先名古屋メシを堪能する。
peatixのノリさんの眼鏡をかけるシーマの野田さん。
ノリさんと宿まで歩いて帰る。何かしら話したけど全く覚えていない。ノリさんとの会話はいつも聞き流す。中身があるようで無い会話が楽しい。
翌朝、走る。
ランニングはいい。短時間でその街を知ることができる。
宿のふじや旅館から、
梅を眺め、
犬と見つめ合い、
犬と遊び、
観覧車のある公園を一周し、
梅の蜜を吸うメジロたちを眺め、
古墳へ行き、
上までのぼり、
前方と、
後円墳の様子を眺める。
帰りも犬と見つめ合い、
わしゃわしゃ遊ぶ。でかい犬はかわいい。
安城の自然と歴史と生物と触れ合う。そのようにしてランニングを楽しむ。
安城のことをしっかりと感じ取る。
朝ごはん食べに喫茶店へ行く。宿の近くの喫茶こねこ。愛知県といえばモーニング。
奥のボックス席に座り、メニューも見ずにモーニングを注文する。
ゆで卵とバタートーストのモーニング。コーヒーは濃いめで熱々。
ミルクと砂糖を2杯、甘めにして飲む。
ジャンプを読みながらトーストを食べる。
ゆで卵の殻をむき、食卓塩をかけ、かじる。
濃いめの熱々の、ちょっと甘くしたコーヒーを飲む。
ゆったりとした時間。
愛知に、安城に、いるんだ、と実感する。
すっかり、安城に馴染んだ。
380円!(安っ!)を払い、店を出る。
すっかり安城に馴染んだ体で、会場入り。
図書館が2F、3Fにあり、選書のセンスが良い。
1Fのステージも素晴らしい。
TEDxAnjo2018のテーマは「咲:Saku~Blooming Possibilities~」ということで、会場の至る所に花が飾られていた。
スタッフ用にお揃いのスカーフも配布されており、とくに女性・子供がつけているのがかわいい。
お花のXに水やりする少女。
屋外のブースではパンとコーヒー、お茶を無料提供。
ウォーターサーバーでお湯と水を注ぐ係の女の子。
提供される紙コップにはスタッフのおすすめTED Talksが印刷されている。
すみずみまで細やかな配慮が行き届いた空間。女性ならではの繊細なサービス。
13:00からステージが始まる。
最初のセッションで印象的だったのは加藤雅士さんのトークだった。
麹菌の可能性。
微生物は裏切らない。
同じ研究者として、共感できることが多く、スタンディングオベーション。
ブレイクをはさんで、TED Talk
このトークに感銘を受け、心が開いた状態になる。
そのせいだったのかもしれない。次のパフォーマンスBONGAさんによる太鼓で驚くべき変化が起きた。
7人のユニット。
そのうち3人は狐や天狗の面を被って登場。能を見ているよう。
静かなリズム、鼓動。
やがて面を脱ぎ、7人が太鼓や銅鑼を奏でる。
活き活きとしている。とても嬉しそうに演奏する。
鼓動が伝わる。
活き活きとした感情が伝わる。本当に嬉しそうに演る。
やがて、なぜだか涙があふれる。感情が開きっぱなしになる。
とめどなく涙があふれ出てくる。
嬉し涙でもなく、ただただ、体が反応した結果のよう。
すごい。
すごい体験をしてしまった。
しばらく放心状態だった。
その後、ずいぶん時間が経ち、最後のスピーカーになった。
堂嶋賢征さん。
転機の話。
友達の転機に立ち会った話。
家族の食卓を撮り続けた写真家。
おばあちゃんが亡くなった時に、食卓の写真を見返して、感謝された。
いい写真だった。
アフリカを旅した男性。
誘拐されてお金を盗られたことがきっかけで、貧しい村で生活をし、村の子供たちの笑顔に癒され、同時に衛生環境が悪いため幼くして亡くなってしまう子供たちの現実を目の当たりにして葛藤する。自分に出来ることは何だろう?と考える。
帰国して、自分がやりたいことをやっている彼のことを、堂嶋さんは嬉しそうに語っていた。
誰かの転機に関われるという幸せ。
素晴らしい、ためになるトークだった。
スタンディングオベーションをした。
そして、いよいよ僕の出番が来る。
アフターパーティ。
会場の準備状況に合わせ、買い出しをする。
氷を2パック、炭酸水を9本、カクテル用にトマトジュースと桃ジュース。
持参したウイスキーや本みりんなどを並べる。
TEDxHamamatsuファウンダーの河口さんから託された升もレイアウト。
升で飲むウイスキーは若い木の香りがプラスされて美味い。
アフターパーティが始まった。
いろいろな人とウイスキーを通して交わる。
三河の本みりんと京都のお酢、カナダのメープルシロップ、スコットランド・ジャパニーズ・アメリカンのウイスキーで作るウイスキーサワー。
シングルモルトスコッチのハイボール。グレンモーレンジ、グレンエルギン。
TEDxAnjoファウンダーの上田さんから提供された竹鶴ノンエイジ。
いろいろな組み合わせ。人とウイスキーの組み合わせ。
最高の一杯を飲んでもらえるように、最善を尽くす。
それが僕に出来る唯一のことだから。
TEDxAnjo2018は楽しかった。
本当に楽しかった。
ありがとうございます。