久しぶりにどっぷり浸かる読書だった。
2時間くらいであっという間に読み終わってしまった。
情景が浮かぶ文章。
森の匂いがする文章。
明るく静かに澄んで懐かしい文体、
少しは甘えているようでありながら、
きびしく深いものを湛えている文体、
夢のように美しいが現実のようにたしかな文体
板鳥さんが理想とする音をそのまま表してくれていると感じた、原民喜の言葉。
それを作者の宮下奈都も目指しているんだろうなぁ、と思わせる文体だった。
読んでいて気持ち良かった。
僕もそのようにして、ウイスキーを究めていければいいなと思った。