昨日、花見がてら京都市内を歩いていた。
御所から堀川通りへ向かう途中、交差点で信号待ちをしていると、斜め前の女性が目に入った。
文庫本を読んでいる横顔が素敵だ。
ベージュのスプリングコート、ローヒールの靴、膝下のスカート、髪はセミロングで後ろでさっくりまとめている。
透明感のある横顔。平岩紙の上位互換。
何を読んでいるんだろう?と気になってチラチラ見ていた。
信号が切り替わり、彼女は本を閉じる。
「夜は短し恋せよ乙女」だった。森見登美彦の秀作。京都を舞台にした淡い恋物語。星野源が声優をしてアニメ映画にもなった。
もう、一瞬にして恋に落ちてしまった。
独身だったら、迷いながらも勇気を出して声をかけたと思う。
それほどのインパクトだった。
夜は短し恋せよ乙女
眠れない夜に読もうと思った。