こちらのイベントを企画し、2つの本を読み込んで紹介したので書き残そう。
まずはこちらの本から
いまの組織で、無理なく働けていますか?
組織で働く人は「イヌ」「ネコ」「トラ」「ライオン」の4タイプにざっくり分けられます。
パフォーマンスが高いか、ふつうか
組織の中央を志向するか、組織にいながら自由か
この2軸で分類しています。
組織に忠実なイヌ
自分に忠実なネコ
群れを統率するライオン
社命より使命なトラ
トラは「変わり者」と思われがち
ネコな人がイヌみたいに働くとしんどくなるかも。(イヌの皮をかぶったネコ)
まずは「組織のネコ」を目指そう。
自分の特性がわかれば、強みを発揮して健やかに働く道筋が見えてきます。
ということで組織のネコ度チェックリストが載っている。
そして、「どうすればネコからトラになれるのか?」「トラはどのような働き方をしているのか?」という実践的なヒントが満載の一冊。
もともとはトラリーマンに学ぶ「働き方」というWEB連載がきっかけなので、そこで紹介されたトラリーマンがたくさん出てくる。
私が取り上げたのは3名。
組織のトラ①イレイさん
琉球銀行という固そうな組織なのにDJのようなキャップを被っているのが特徴的。
グレートリューギーンというロボットアニメ調のPR動画を作ったり、
ブランドビデオで賞を取ったりしている
肩書きからは想像できないことをやっている
2秒で即レス、打率は7割
人を笑顔にするために驚きをつくる
という見出しで本では紹介されている。
組織のトラ紹介②クラヌキさん
他流試合&逆輸入
サラリーマンは「ドラクエ」
働き方への取り組み - SonicGarden 株式会社ソニックガーデン
・オフィスなし、全員リモートワーク
・管理のないフラットな組織
・情報格差を無くすオープン経営
・リモートワークのコミュニケーション
・遊ぶように働く
組織のトラ紹介③タケバヤシさん
現場重視でやりすぎると、よいことが起こる
「起」の人と「転結」の人をつなぐ
イノベーションに必要な人材の『起承転結』理論
賞味期限が切れた価値・組織の再編集をする
という見出しで本では紹介されている。
たった1人からはじめるイノベーション入門という本も出した
イノベーションとは、新しい軸を生み出すこと
武士と忍者
イノベーションは「秘密結社」から生まれる ~クローズドからオープンへ~
・「わらしべ長者」を科学する~起業家の思考プロセス「エフェクチュエーション」~
・コミュニケーションのないところに、モチベーションはない
・「人を巻き込むこと」もデザインする
・イノベーションにおける「1000に3つ理論」
・「幽体離脱」してプロジェクトを俯瞰して見る
・壁にぶつかったときには、3つの作用を味方にする (外圧、タニマチ、第三の空間)
そんな内容。
ということでトラ度チェックもやってみましょう。
じゃあ、どうやったらネコからトラになれるのか?
それは加減乗除の法則が決め手になります。
加減乗除のそれぞれのステップを経てトラになっていくのです。
さらに秘訣があります。
ネコ度チェックとトラ度チェックを比較してみました。
その違いは、
お客さんに喜ばれる仕事を続け、個性を磨き、社命より使命で働き、
社外の人とチームをつくり、人をつないだり、自走支援の活動をし、
異種のトラと仲良くなり、経営陣に理解をしてもらい、
結果として、突出した成果を出し、お客さんの一部に熱狂的ファンができる
のです。
つまり「やりたいこと(志事)を持とう」ということなのです。
志事の持ち方については次の本が解説してくれます。
次のような章立てになっています。
第1話 私の働き方改革
第2話 進まない働き方改革
第3話 働き方改革成功の鍵(組織編)
第4話 働き方改革成功の鍵(自分編)
第5話 志事探し術
5-1 私の改革の動機づけ=やりたいこと(志事)を持つ
5-2 ジマンマイニングのススメ
5-3 他人探しのススメ
第6話 選択肢拡張術
第7話 アイデア幻想術
第8話 行動移行術
第9話 これからの「私の働き方改革」
私はこの本は第5話の志事探し術がクライマックスで、その前後のエピソードがあると読み解いています。
それでは本の中の図を中心に詳しく解説していきます。
第1話 私の働き方改革
まず仕事の棚卸をしましょう。
急ぎか急ぎじゃないか
業績に貢献するか貢献しないか
の2軸で4つに分けたとき、どれに当てはまるか?
ここから仕事の棚卸がはじめられます。
よくある生産性の数式では、生産性を高めたければ労働量を減らせばよいと安直に考えて、定時になると電気を消して回るといった行動をしてしまいます。
そこで数式を少し変えて、
こうすることで生産性を高めないと労働量を減らしても意味がないということが分かります。
そして生産性を高める三つの要素を一つずつじっくり考えていくと、いま目の前にある仕事の生産性は高まっていくのかもしれません。
私はサラリーもらってる仕事についてはかなり生産性が上がっている気がします。三要素を書き出してみると、
やること:「やりたい」ことと「やれ」と業務命令されたことしかやらない
やり方:コーヒーブレイクから料理まで気分転換をしっかり入れつつ、厳選した「やること」をアニメやYouTubeなんかを聴きながら集中してやる
やる力:RPAを徹底活用してやる力をつける
こんな感じです。
そして、
生産性を高める三要素は「組織のネコ」本で登場した「加減乗除の法則」で見極めることができるかもしれません。
第2話 進まない働き方改革
働き方改革がなぜ進まないのか?
それはコミュニケーションポートフォリオが整理できていないからかもしれません。
よくある働き方改革では緊急性が高い仕事に関する情報についてのみ議論して効率化しようとします。
ですが、根本的に大切なのは緊急性が低い③これからの仕事についての話し合いや④各個人の想いの共感なのです。ここを話す時間をもっと作って、みんなが理解・納得・共感した上でみんなの仕事を整理したりコラボしたりすることが大事になるのです。
第3話 働き方改革成功の鍵(組織編)
そのようにして組織のみんなで話し合い、理解・納得・共感した上で、組織的に働き方改革を進めていきましょう。
新たな価値観や行動原理をモチベーションとして、型・場・技を変えていくことで働き方改革が進み、新たな成果を得ることができるでしょう。
第5話 志事探し術
やりたいこと(志事)を持つことで、改革しようという動機になるかもしれません。
著者の坂本さんは「自分が時間を注ぎたいことを明確に抱く」ことを若手の頃から進めてきました。坂本さんにとっては、アニメを観ることや、コミケに参加することだったのです。
また「一つ上のレイヤーのジョブ感」を味わうことも大事だと坂本さんは言います。坂本さんは入社以来、営業や新規事業開発、コンサルタント、マネジャーと色々な仕事をしてきましたが、「助言をしているとき」に楽しさ・やりがいを感じるということに気づきました。
志事を持つと「働き方イノベーター」になることができます。
それでは「働き方イノベーター」になったら次はどういうことが出来るのでしょうか?
第6話 選択肢拡張術
セルフマネジメントのプロセスとして次のようなフローが紹介されています。
なぜ働き方イノベーターの選択肢は広いのか?
それは、明確な意図(志事)を持って、世の中の様々な事象にアンテナを張っているので、目の前の仕事で得られる情報以外にも幅広い知識を持っているからなのです。
そして最終的に成果を上げていくのです。
第8話 行動移行術
何かを始める上では「乗っかる」と効率的です。
ここで「伝統・習慣」は「ルーチン」と置き換えてもいいかもしれません。
例えば、毎月行っている部署の会議の一コマとして、仕事の改善点アイデアや急ぎではないが共有しておきたい自慢ごとを話す時間を10分ほど加えることで、第2話で紹介したコミュニケーションポートフォリオの③これからの仕事についての話し合いや④各個人の想いの共感を話すことにつながります。
ということでこの本の一番伝えたいことは、
あなたのやりたいこと「志事」は何ですか?
ということなのだと思いました。
あなたのやりたいこと「志事」は何ですか?