学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

【TED】ネット炎上が起きるとき

ニシノアキヒロの絵本無料公開が炎上中である。

 

以下の記事がファン視点でよくまとめられてる。

d.hatena.ne.jp

 

 

さて、僕らはニシノアキヒロほど炎上に耐性がないので対応を誤ると痛い目に合うだろう。

 

www.ted.com

 

What happens when online shaming spirals out of control?

 

Online shaming spirals=炎上

 

ニューヨーク在住の広報担当の女性がTwitterでつぶやいた辛口ジョー
[アフリカに行くとこ AIDSになりませんように 冗談よ 白人だもん私!]

がきっかけで大炎上になった。

 

彼女の170人のフォロワーの一人が拡散させたことによって。

 

最初に反応したのは慈善家たち。

 

そして、悪意のある人たちが、彼女を解雇しろというハッシュタグを流行らせる。

 

彼女がヒースロー空港から南アフリカケープタウン空港に到着するまでにTwitterのトレンド欄で彼女のツイートは世界一になっており、彼女の到着した様子が写真に撮られるほどになっていた。

 

そして実際に彼女は解雇された。

 

スピーカーのジョン・ロンソンは言う。

 

なぜ私たちは こんなことしたのか?

純粋に腹を立てたからという人も いたでしょうが そうでない人もいたでしょう 。

なぜならTwitterは基本的に 相互承認マシンだからです。

同じような感じ方をする人々に 私たちは取り囲まれていて 互いに承認し合うんです 。

これは実に気分がいいものです 。

そしてもし 邪魔する奴がいたら はじき出します 。

 

これは何の逆か 皆さん分かりますか?

 

民主主義の逆なんです。

 

私たちはエイズで死ぬアフリカの人々を 心配していると示したかったんです 。

 

思いやりがあると見られたい という私たちの望みが ものすごく思いやりに欠ける この行為に加担させたんです。

 

メーガン・オーギブリンが Boston Reviewに書いたように 「これは社会的正義なんかじゃない カタルシスの身代わりよ」

 

 

つまり、「自己承認欲求」と「偽善」が炎上の燃料になるということ。

 

 

最後にジョンはこう締め括る。

ソーシャルメディアの偉大な点は 声なき弱者に声を 与えたことです。

でも私たちは監視社会を 作りあげつつあります 。

そこで生き残る 最も賢い方法は 声をあげないことなんです。

 

 

でも、人は声をあげたがる。

なぜなら、それが社会と繋がれる方法だから。

 

kibidango.com

【TED】子どもの嘘は見抜けるか?

子供の嘘なんて簡単に見抜けるよ。

 

そう思う人は多いだろう。

 

www.ted.com

 

Can you really tell if a kid's is lying?

 

カン・リーは20年に渡り、いかにして 子どもたちが 嘘をつくことを学ぶか 研究してきた。

 

子どもは2歳で30%、3歳で50%、4歳以降は80%以上、嘘をつく。

 

嘘をつくことは読心術と自制力が発達した証。

 

あらゆる立場の 数多くの成人に、子どもの嘘を見抜けるかテストをした。

結果は、学生、ソーシャルワーカー、児童保護の弁護士、警察官、そして子どもの親、いずれも見抜けなかった。

 

子どもでも嘘を見抜くのは難しい。

 

しかし、画像解析技術を使えば、簡単に嘘を見抜けるという。

 

皮下にある血流の変化を見る。人が意識して変化させられないものだ。普通のビデオカメラで測ることができる。85%の正答率。

 

この画像解析技術を使えば、嘘発見だけでなく、いろんなことに応用できる。

 

例えば、教育。

授業についていけなくて不安に思ってる生徒を特定でき、後で補講することができる。

 

マーケティングにも使える。ウインドウショッピングをしている人がその商品を本当に欲しいのか分かる。

 

離れて暮らす高齢の親をカメラで観察することで健康度が分かる。

 

テレビの映像を使えば 政治家の 心拍数や 気分やストレスを 見抜けるようになる。

 

この技術を使えばトランプは大統領になれなかったかもしれない。

【TED】マーケティングについて物理が教えてくれたこと

僕はもともと理系で、物理の知識は多少はある。苦手だったけど。

 

今は仕事でマーケティングをしているのでこのトークは、かなり、面白かった。

 

www.ted.com

 

What physics taught me about marketing?

マーケティングについて物理が教えてくれること。

 

まずは分かり易いニュートンの法則の F=ma(物体に働く力=質量×加速度)から

 

この方程式をちょっと並び替えると

加速度=物体に働く力÷質量となる。

つまり 、物体の質量が大きくなると 、その運動方向を 変えるにはより大きな力が必要になる。

 

これはブランドについても言える。

ブランドが大きいほど ポジショニングを変えるには大きな力が必要となる。

 

そのため、ユニリーバやP&Gのような企業は

オレオやプリングルズ、ダヴのような 別々のブランドを持ち 1つに統合しないのだ。

 

 

 

次は、ハイゼンベルク不確定性原理について。

この原理は 素粒子の位置と運動量を 正確に測定するのは 本質的に不可能だというもの。

測定自体が粒子の状態を変えるから。

 

素粒子に光を当てると、その光の粒子に運動量があるので 素粒子を突き飛ばしてしまう。そのため、素粒子が元々どこにあったのか分からなくなる。

 

つまり、観察行為が変化を引き起こす。

 

マーケティングも同じで、観察されるとユーザーの行動は変わる。

 

日頃からインターネットで ポルノを見ているとアンケートで答える人はほとんどいないだろう。でもグーグルで最も検索されているのはポルノだ。

だから、ユーザーにアンケートを取るのではなく、 実際の行動を計測すべき。

 

 

次は物理や科学全般の基本である 科学的方法について

 

観測で仮説は立証できず 反証することのみが可能。これはたくさんのデータを集め 仮説やポジショニングを強化できても 決定的証明はできないという意味。そしてたった1つの反証データで 理論をぶち壊しにできるということ。

例を挙げると、プトレマイオスは何十ものデータを基に 惑星は地球の周りを回っていると唱えたが コペルニクスのたった1つの確実な観測で その理論は打ち砕かれた。

 

マーケティングにも似たようなことがある。長期間に渡ってブランドに投資しても そのポジショニングに1つ反例があっただけで ユーザーの信用が台無しになる。

DeNAのWELQ問題や東芝の不正会計など。

 

 

最後は、エントロピーの世界の 熱力学の第二法則。これによると システムの無秩序度を表すエントロピーは 常に増大している。

マーケティングでも同じ。20年前は マーケティング責任者が独断で決めたメッセージ1つで ブランドのイメージを決めることができた。

しかし、SNSでユーザーが自由に発信できるようになった現在は、ブランドのイメージを完全にコントロールするのは無理。

ブランドはだんだん拡散され、どんどん無秩序になる。

ブランドというエネルギーが拡散することで ブランドが人々にとって身近になり 溶け込んでいく。このエネルギー拡散は民主化させる力であり 最終的にはブランドにとっていいこと。

 

物理から学ぶことは エントロピーは常に増加するという基本的法則で、マーケティングではブランドは拡散するということ。 逆らっても無駄なので 受け入れ、それを利用する方法を見つけるべき。

 

 

勉強になったー。

【TED】先延ばし魔の頭の中はどうなっているか

2日後に締め切りを迎えるプロジェクトを抱えている。

 

7割は完成したが、一番大事な部分がまだ手をつけられていない。

 

そんな状況だから、

「TED 締め切り」で検索したらこのトークを見つけた。

 

www.ted.com

 

Inside the mind of a master procrastinator.

先延ばし屋の頭の中はどうなっているか?

 

先延ばし屋の頭の中にはおサルがいて、

「ラクで楽しい」ことだけをやろうと舵を切る。

「暗黒の遊び場」と呼ばれる領域である。

遊んでいる場合 じゃないときに 遊ぶことになる場所。

暗黒の遊び場での楽しみは 実際に楽しくない。

それは得るべきではない 楽しみで 罪悪感 怖れ 不安 自己嫌悪といった お馴染みの 先延ばしの感覚に 満ちている。

 

そうして、締め切りが迫る 面目を失いそう 職業上の危機といった 恐ろしい結末が 近づいているとき、パニックモンスターが現れて、おサルが逃げ出し、ようやく先延ばししていたものの準備に取り掛かれる。

 

先延ばし屋じゃない人なんていない。

パニックモンスターが早く登場するかどうかの差だけだ。

 

問題は締め切りがない時だ。

 

仕事以外で 大切なことには 締め切りのないものが たくさんある。

家族に会いに行くとか

運動し健康を保つとか

人間関係を築くとか

うまくいかない関係を 解消するとか

 

 

長期的な先延ばしは 自分の人生に対し 傍観者のように感じさる。

彼らの苛立ちは 夢を実現できないことではなく

夢を追い始めることさえ できずにいること。

 

 

 

自分が本当に先延ばし していることは何なのか?

 

じっくり考えてみる必要がありそうだ。

 

Anyway, Do it! Go there!

【TED】ラリー・スミス 「あなたに夢の仕事ができない理由」

「あなたに夢の仕事ができない理由」という邦題に惹かれてトークを見た。

 

www.ted.com

 

実際は、

Why you will fail to have a great career?

「なぜ皆さんに立派なキャリアが つかめないか」だった。

 

15分の情熱的なトーク。軽快なジョーク。めちゃくちゃ面白い。

 

最初の問いに対する答えは、この部分。

本当に本当に求めるべきは 情熱なのです 興味では足りません 興味のあるものが20あったら その中の1つに 他の何よりも 心をつかまれ 強く惹かれるかもしれません そのとき ようやく 見つかるのでしょう 他と比べようがないほど 深い愛情を注げるもの 興味をかきたてられるもの それが情熱なのです。

 

ただし、いろいろと言い訳を並べて、結局やらない。それが本質的な理由。

 

 

 

 

ここから、もう一歩踏み込んで考えてみる。

 

なぜやらないのか?

 

なぜ言い訳するのか?

 

なぜ人間関係を気にするのか?

 

 

しんどいから。

 

安定が欲しいから。

 

拒絶されるのが怖いから。

 

 

 

だったら、

最初は小さくてもいいから、

一歩踏み出して

みるといいかもしれない。