学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

ワコールスタディホールでtupera tuperaに美しい”うんこ”の描き方を教えてもらった話

京都駅前にあるワコール新京都ビル。

その1階は「ワコールスタディホール」では様々な美を集めたスクールやギャラリーがある。

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あの人と考える美 vol.2では絵本作家tupera tuperaの亀山達矢さんがゲスト。

www.wacoal.jp

 

tupera tuperaの絵本は「しろくまのパンツ」を持っていて、「パンダ銭湯」や「やさいさん」を読んだことがあった。

 

毎回、面白いコンセプトの絵本で読んでて楽しい。僕も誕生日絵本を作っているので視点やアイデアを参考にさせてもらっている。

 

ブックディレクターの幅允孝さんが対談者となり、亀山さんの絵本づくりの秘密に迫るといった内容だった。

 

幅さんも亀山さんも1976年生まれで僕と同い年だった。昔みていたTVや子供の頃の遊びの話も共通性が高くて、すごく親近感が湧いた。

 

亀山さんが影響を受けた絵本の話もしていた。

 

ユリー・シュルヴィッツの「よあけ」は目の前で幅さんが読んでくれたのだけど、とにかく絵がすばらしかった。

話の展開と絵のマッチング。一人で静かに読みたい絵本。一家に一冊必携。英語版の「Dawn」も含めて買おう。 

 

かこさとしの「海」も良さそう。

かこさとしは「だるまちゃん」シリーズしか読んだことなかったけど、 この福音館の科学シリーズは絵本図鑑になっているらしい。読んでみたい。

 

イエラ・マリの絵本も美しい。

 

 tupera tuperaの処女作は「木がずらり」

 一枚の紙でできたジャバラ絵本。全て開いて棚に飾るとインテリアっぽくなる。

 

「しましまじま」ではとにかくしましまを描きまくったらしい。

 

「かおノート」はベストセラーで世界中で出版されているらしい。

かおパーツシールつきで、好きなところに貼れる絵本。一回貼ったら剥がせないというのがコンセプト。やり直しがきかない面白さがデジタルにはないところ。

 

「やさいさん」は亀山さんが直々に読み聞かせしてくれた。

「すっぽーん」の掛け声を、子供と一緒に言いながら読むといい。

やさいの葉っぱは実物を観察して描いたらしく、かなり忠実に再現されているとのこと。

 ”本づくりを通してちょこっと調べるのが楽しい”と亀山さん。

 

しろくまのパンツ」は帯のパンツにこだわったらしい。 

実際、うちにもあるけど、絶妙に脱がせやすい。

もし赤いパンツが無くなったり破けたりしたら、替えパンツを届けてくれるサービスがあるとのこと。

発行元のブロンズ新社に80円切手を同封して「パンツ希望」と書いたお手紙を出せばいいらしい。素晴らしいな。

 

そして、僕の好きな「パンダ銭湯」

 亀山さんがグラサンとパンダ耳をつけて読み聞かせしてくれた。

「チャッ」ってところがやっぱいいよね。

 

「うんこしりとり」は亀山さんが中学生の頃に一人でずっとやってた遊びを絵本にしたものだそうだ。

 

 その”うんこ”の描き方も実践してくれた。うんこワークショップ。

 

用意するのは茶色い紙と白い紙、はさみと4Bくらいの鉛筆。

 

茶色い紙をうんこの形に切る

 

ゆるーくカーブをつけながら白い紙を切る

 

白い紙の余った部分に鉛筆で黒く塗る

 

黒く塗った箇所を指でゴシゴシ、指に鉛筆の粉をつける

 

うんこの段に合わせて、切り取った白い紙をあて、境界線を黒くなった指でゴシゴシ

 

いい感じに陰影をつける

 

同じように各段にゴシゴシしたら出来上がり

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美しい。

家でも簡単にできるのでやってみよう!

第23回 四万十川ウルトラマラソンに初挑戦〜雨の中の100km〜

 初めての四万十川ウルトラマラソン

 

前日は車で500km移動し、スタート地点から30km離れた足摺岬の近くの宿で、カツオのたたきを食べて腹パンパンになって寝た。

scotchhayama.hatenablog.com

 

満腹過ぎてなかなか寝付けず、22時頃に就寝、2時半に起床した。

起きてもまだカツオのたたき(+ニンニク)の存在感が腹の中にあった。

 

どん兵衛(きつねうどん)とおにぎり弁当を食べ、さらに満腹状態にしてから出発。

雨が降り続けている。

 

フィニッシュ会場(中村中学)の側の臨時駐車場に車を停め、10分ほど歩いて新ロイヤルホテル四万十に着き、シャトルバスを待つ。

 

15分ほど待って2台目のシャトルバスに乗り込み、仮眠をとりながらスタート会場へ移動。片道20分〜30分ほどで会場の蕨岡中学校に到着。

 

グランドは雨でびっちょびちょ。

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テンションだだ下がりながらも、トイレをすませ、また少し仮眠をとって、荷物預けの列に並ぶ。結構な行列。

 

並んでる途中で開会式が始まり、千葉ちゃんの挨拶を間近で見れてラッキー。

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「会場入り口に無料でアミノバイタルを配っているので是非みなさん取ってくださいね」という千葉ちゃんのアドバイスに従い、荷物を預けた後、びっちょびちょのグラウンドを横切ってアミノバイタル(スタート前、10km地点で補給するもの)をゲット。

 

10km地点で補給するタイプのものは後で食べたけど、走りながらでも開けやすくてスルッと入るので食べやすかった。

今度の京都マラソンの時にも採用しよう。

 

スタート15分前くらいに並ぶ。雨合羽を着てる人が多い。僕も用意しとけばよかった。

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5時半にスタート。

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暗い。前2メートルくらいしか見えない。周りの流れに合わせて走る。

最初の10kmはフラットでやや上り坂。7分半/kmのペースで走る。

 

僕の今回のプランでは平均8分/kmのフラットペースで走ろうと考えていた。

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10〜20kmは峠までの上り坂が続くので8分半/kmペースで行ければいいかなと。

 

実際、上り坂は結構な斜度で、20kmに近づけば近づくほど急になっていって、歩いている人も多かった。でも僕は足に余裕があったので歩かずに走り切れた。

 

しかし、20kmで上りが終わるかと思ってたので、さらに1km上らされてちょっと精神的にダメージを受ける。

 

下りに入り、ペースが上がる。6分/kmくらいになった。

 

30kmの手前でトイレ休憩。4人並んでて待ち時間が2分ほど。その間にストレッチ。

 

33kmくらいで下りが終わりフラットに。

 

35kmくらいで腰がめちゃめちゃ痛くなる。ペースが激落ち。下りで負担をかけすぎたか。

リタイアバスが見えて、リタイアしてしまおうかと悩むほどにつらい。

 

でも、「沈下橋までは走ろう」と奮い立たせ、なんとかやり過ごす。

 

ようやくフルマラソンの距離に到達。

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しかし、その後もしんどい状況はあまり変わらず、歩きながら休んでは走るの繰り返し。ペースは9分/kmくらいだっただろうか。この頃から完走を諦めはじめる。

 

50kmを過ぎて、最初の沈下橋に到着。

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沈下橋から見る四万十川は水面が近くて楽しい。

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橋の向こう側にカメラマンがいたので必死でポーズをとる。

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沈下橋を往復してきたら、

「この後、上りですよー」と係りの人に言われ、げんなりする。

 

今度の上りは歩く。歩きながらリュックに入れてたコンビニおにぎりを食べる。1kmくらいの上り。

 

下りに入ってから調子よくなる。ペースも上がる。7分/kmくらいになった。それも3〜4km連続で走れた。上りで補給したおにぎり効果かな?

おかげで再び完走できる希望がでてきた。

 

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調子のよいまま、60km過ぎのレストステーションへ。

荷物を受け取り、着替えをパパッと済ませる。

レストステーションは給食が充実していて、おにぎりとみそ汁をいただく。めちゃ上手い!

 

トイレも済ませて出発。正味10分ほど休憩していたことに気づく。

 

僕は過去に飛騨高山ウルトラマラソンを3度挑戦していずれも完走できなかった。原因は休憩を多く取りすぎてタイムオーバーしてしまったからだった。

だから、今回は休憩時間をいかに短くするか、イーブンペースでどこまで走れるかが課題だった。

 

今回は給食の休憩は最低限にとどめ、トイレ休憩や歩きながらの給食で足を休めながらペースを保ってきた。

 

おかげで残り40kmで8分半/kmのペースで走っても完走できることに気づいた。

 

だから残りの40kmはあえてゆっくり走るように心がけた。これからは足を痛めて走れなくなるのが一番怖いからだ。

 

1kmごとに時計を確認してペースを保つ。10km毎に8分半/kmのペースからの余裕度をみて、余裕があれば歩くようにした。

 

70km手前で2番目の沈下橋を渡る。

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川面を眺めながら、20年前のことを思い出した。

学生の頃にバイト仲間で四万十川に旅行に行ったのだ。

車で大分の佐伯から高知の宿毛にフェリーで渡り、四万十川を遡り、途中のこの沈下橋で川に飛び込んだのだ。夏の暑い日だったので最高に気持ち良かったのを覚えている。

20年ぶりに戻ってきたのだ。

そんな高揚感が僕を元気づける。

 

71km地点の第4関門で15:18。走り始めて約10時間。あと30km弱で4時間ちょっと。8分半/kmのペースで完走できる。

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途中、ひざが痛くなった時もあったけど、長くは続かず、いい調子で走り続けられた。ペースも落ちていない。

 

8分半/kmのペースを続ける。余裕があれば歩く。走る。走る。イーブンペースで走る。

 

あと20km。時刻は16:35。残り2時間55分。8分半/kmペースで5分の余裕度がある。

 

 

あと10km。10分の余裕度になる。9分/kmのペースでもいける。

 

 

ゴール目前にアップダウンが続くが、無理をせずに歩き、走る。調子がいい。

 

 

ゴールまであと600m。気分がいい。

 

 

あと400m。

 

 

フィニッシュ会場に入る。

 

ずっと抜きつ抜かれつだった14時間ペースランナーの人とハイタッチする。「がんばりましたね!」と声をかけてもらい、最後の元気を振り絞る。

 

 

「1464番帰ってきました」

アナウンスが聞こえる。気持ちいい。

 

 

ゴール!

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振り返り、帽子をとって、コースにお礼をする。完走後の僕のいつもの儀式。

 

ボランティアの中学生に完走メダルをかけてもらい、写真を撮ってもらう。

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ありがとう。雨の中のボランティアも大変だったろうに。

 

 

完走証を印刷してもらう列に並んでいると、後方で花火が上がった。威勢良く、何発も。制限時間になり大会終了の合図。僕にとっては祝砲だった。

 

四万十川ウルトラマラソンは市民あげての真心こもった大会だった。今度は晴れた日に参加したい。

 

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第23回 四万十川ウルトラマラソン前日の過ごし方

初めての四万十川ウルトラマラソン

 

京都からどうやって行こうか、悩んだけど、マイカーで行くことにした。

 

初めての瀬戸大橋を渡り、

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途中の与島PAでさぬきうどんを食べる。

 

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肉ぶっかけといなり、たまごと芋天。

 

 

京都から約500km、7時間かけてスタート会場の四万十市民スポーツセンターに到着。

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いよいよ明日が本番。

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ナンバーカード貼付用のウルトラステッカーが用意されている。100kmの部は4枚選べるらしい。

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四万十川恒例らしい、小中学生手作りのお土産が。木や石に絵を描いてる。

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受け付けを済ませて宿へ。

 

JTBが用意する宿は結構な金額だったので、当選が決まってから近場の宿を探して予約していた。

 

近場といっても、会場から30kmほど離れた、足摺岬の近くにある民宿 清龍。

 

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昔ながらのお宿といった風情。

部屋に浴槽・トイレはあるけど、1階に大浴場があり、運転で疲れた体がほぐれて気持ちいい。

 

風呂上がり、

「食事の準備ができましたので2階へお越しください」と電話を受け、部屋を出る。

 

2階の空いている部屋に通され、個室で食事をいただけることにテンションが上がる。

 

そして豪勢な料理が並ぶ。

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鰹のタタキがめっちゃ美味かった!

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たまらずビールを頼む。タタキとめっちゃ合う!

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デザートの梨まで完食して腹パンパン。

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明日の朝は3時には宿を出ると言ったら、朝食用におにぎり弁当を作ってくれた。嬉しい。

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腹が落ち着くまで明日の準備をして

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21時に就寝。

 

明日は雨の予報だけど、くじけずにがんばろう!

星野源LIVE TOUR 2017『Continues』(7・23大阪城ホール)の感想

星野源LIVE TOUR 2017『Continues』@大阪城ホール

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星野源 初のオフィシャルイヤーブック YELLOW MAGAZINE 2016-2017の購入特典でパスコードを入手し、初のライブに行くことができた。

 

 

星野源のアルバムは全てiPhoneに入ってるし、エッセイ集「いのちの車窓から」は何度も読んだ。ミュージックビデオ集「Music Video Tour 2010-2017 」を買ってオーディオコメンタリーも観たし、準備はバッチリ。

 

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大阪城ホールはビクターロックフェス以来の2回目。あの時も楽しかった。けど、星野源のパートは1時間くらいだったので今回はたっぷり楽しもう!

scotchhayama.hatenablog.com


 

最初に物販に行ってタオル買った。

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ピンクでかわいいので娘のお土産にもちょうどいい。

 

物販抜けると撮影スポットでMusic Video Tour 2010-2017 」の展示をやってた。

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会場に入る前に新曲の予約受付(特典付き)をしてたので予約。A5のクリアファイルをもらえた。

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 アリーナに入る。

 

8列75番というかなり前の一番右端。購入特典は良い席がとれるということが分かった。

 

開演時間の17時が3分ほど過ぎた。セッティングに時間がかかっているのだろうか。

 

 暗転して、ナレーションが入る。聞き覚えのある良い声。宮野真守(J–POP)と大塚明夫(歌謡曲)の掛け合い。

 

「いのちの車窓から」で星野源は語っている。

服部良一や中村八大などの作曲家が作ってきた日本の歌謡曲。そしてそれに影響を受けた様々な流行歌としての音楽には、特にジャズやブルースといったブラックミュージックの影響と、それを取り入れつつも、咀嚼し、マネではなく、日本の音楽として新たに生み出されていった素晴らしい歴史がある。

自分の親や祖父母、今の日本人がなにげなく聴いてきた日本のポップスの遺伝子の中には、そもそもブラックフィーリングが息づいていて、それらの音楽に浮かぶ日本情緒には、ブラックカルチャーの風が吹いている。つまるところ、自分は自分の生きている、この国の音楽、イエローミュージックを作ればいいのだと思った。"

 

そんな思いが二人の声優の掛け合いで表現されていた。

 

謡曲とJ−POPに続くイエローミュージック。それがこの『Continues』の主題である。

 

そして音楽が始まる。ライトアップされたステージ。せり上がる星野源マリンバ。1曲目は「化物」だ。

2012年に星野源くも膜下出血で倒れた時にレコーディングしていた曲。

歌詞は当時まだ襲名前の「中村勘九郎」だった勘三郎さんに聞いたお話を基に書いた。

「たくさんの人に拍手もらって帰るでしょう。でも、家に帰ってシャワーを浴びながら髪の毛洗ってるとねえ、本当にひとりなんだ」

 

風呂場で泡立つ

胸の奥騒ぐ

 

誰かこの声を聞いてよ

今も高鳴る

体中で響く

思い描くものが

明日を連れてきて

奈落の底から

化けた僕をせり上げてく

 


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 おそらく、勘三郎さんと同じ気持ちで星野源もせり上がって来たのだろうと予想する。

マリンバと共に。

 

マリンバといえば、細野晴臣だ。

これも「いのちの車窓から」に書いてあったのだけど、76年に横浜中華街のレストラン「同發新館」で行われた伝説のライブで細野晴臣が白いスーツにメガネ、怪しげなヒゲ姿でマリンバを叩きながら歌う姿を見て、「カッコいい!俺もマリンバがやりたい!」と思った星野源は9年後にマリンバを買い、狭い部屋でマリンバを練習した。さらに8年後に伝説のライブと同じ日、同じ場所で細野晴臣がライブを演る際に「マリンバを頼むよ」と言われ白スーツにメガネで演奏した。お客さんから割れんばかりの拍手をいただいた後に細野さんから「未来をよろしく。僕の代わりに頑張ってね」と言われた。

そんなマリンバを叩く星野源。とても楽しそうだった。

 

周りを固める演奏者たちも素晴らしかった。

左手からトランペットやトロンボーン、サックスなど管楽器が並び、ピアノ、ドラム、ベース、ギター、マリンバ、右手にはバイオリン、ビエラ、チェロの弦楽器。

 

演奏者たちを映し出す映像スタッフも素晴らしかった。

良いタイミング、良い角度で映し出される楽器と演奏者たち。スイッチング。星野源。ネクタイ。風で揺れるドラマーの髪の毛。何もかもが美しかった。アリーナ8列目なので生で見てもかなり見えるのだけども、ついついビジョンを見てしまった。見惚れてしまった。

 

客席のみんなが首に巻いてるタオルがピンク色で桜の花びらのようだと星野源が言い、2曲目は「桜の森」になった。

 

 

「くだらないの中に」は2011年3月、震災の前週にリリースされた曲だ。

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東北大震災は多くの人に影響を与えた。星野源もそうだったようで、それまで暗い曲ばかりだったけど、なんとか明るい曲を作ろうともがいていたらしい。「日常」「フィルム」「夢の外へ」と続く3曲は思い入れがあるとのこと。

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1時間ほど経って、小休止に入った。

ビデオメッセージが流れた。バカリズムバナナマンロバート秋山

面白コメントの嵐で、舞台替えの待ち時間はあっという間に過ぎた。

 

 

アリーナの中央に星野源が再登場。

バンドはなく、ギター1本とお客さんの手拍子だけで数曲。

 

ナンバーガールの透明少女をカバーした。良い曲だとしみじみ。

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再び前のステージへ。バンドとダンサーと共に。

YMOの「マッドピエロ」というレアな曲を再現する。

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ミラーボールがきらきら光り、イレブンプレイのダンサーと共に踊る星野源。それを見ながら体が赴くままに踊るのは楽しかった。

 

その「マッドピエロ」を引き継ぎたいと思って作った曲が「時よ」だそうだ。

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ミュージックビデオを見るたびに謎の女性ダンサーの踊りに目が奪われる。それを思い出しながら僕も踊り狂った。

 

「SUN」や「恋」といったメジャーなダンスナンバーが続く。

星野源はダンスが本当に好きなんだなぁと実感。

 

自分は音楽が好きで、音楽が鳴っている場所が好きだ。そして、そこで一人一人ばらばらに、大勢で個人的に音楽を楽しむみんなを見ていることが大好きである。

音楽は本当に楽しい。

 

「いのちの車窓から」に書いてあった文書を思い出しながら、僕も他の人のことは一切気にせず、思うままに踊りながら音楽を楽しんだ。

 

予告アンコール、ニセさん登場、「君は薔薇より美しい」「Drinking Dance」最後は「Friend Ship」

 

いい終わり方だった。

 

また星野源のライブに行きたいと思った。

【TED】薬でうつ病やPTSDを予防することは可能か?

Could a drug prevent depression and PTSD.

 

www.ted.com

 

示唆に富んだトークだった。

 

薬の開発についての話。

 

最初に発見された抗うつ剤は偶然の産物だった。結核の治療薬の副作用として「廊下で踊る」ほどの多幸感が出た。

 

現状の抗うつ剤は対症療法的で、根治に至るものではない。「必然的な幸運」で、うつ病を根治させる薬の開発をした。

 

既存の麻酔薬として広く使われているカリプソルにその効果があることが分かった。

 

過去の結核治療のように、うつ病も簡単に治せる世界が来るかもしれない。

 

「確実と思うのは愚者 — 推測し続けるのが賢者」 [マクガイバー]

"Only a fool is sure of anything. A wise man keeps on guessing."