前田慶次の名を世に知らしめた「花の慶次 ー雲のかなたにー」の原作本「一夢庵風流記」は隆慶一郎の歴史小説である。
この本を読んで歴史小説にはまった。
隆慶一郎はかぶき者や漂泊の民との親交を一貫して書いている。
漂泊の民は京の河原などに移り住み、ときおり芸能をしながら旅する人々。
時の政権からの支配を受けず自由に生きる人々。
前田慶次も彼らと交わり、喜怒哀楽を自由に表現し、戦国の世を生き抜いてきた。
雲のように。
漫画でジャズを描く
漫画だけど音が聴こえる
9巻のレコーディングのシーンが好きだ。
ネクタイをしめ、寡黙で真面目なレコーディング・エンジニアがNUMBER FIVEの音を聴いて驚愕する。
彼らは本物かもしれない。
彼らは僕の意見を求めてきた。
それも重要な局面で。
NUMBER FIVEは特殊なバンドなんだ。
彼らのために僕は何をすべきか?
レコーディング最終日に2つの提案をする。
まずレコードにする。楽器本来のサウンドに近づける。荒々しさや楽器の温かみが残せる。NUMBER FIVEにはその作業が必要だと思います。
もう1つの提案。1曲目から、録りましょう。1曲目からラストまで通しで、1テイク。一発で、アルバムの全てを録音するんです。NUMBER FIVEは、曲を追うごとに熱量が上がります。そこには1曲ではとらえられない、何曲かを通してのドラマがあるんです。ライブの全て、スポーツなら一試合丸々を収録する。それがあなたたちのレコーディングだ。
それ、いいっすね。
1曲目、Recording
2曲目録ります! 3、2、1、
3曲目‼︎ 3、2、1、
4曲目。
5
6
Yeah‼︎
最高だ‼︎
クールなレコーディング・エンジニアがここまで熱くなる。
NUMBER FIVEのデビューアルバム。聴きたい。
「もし僕らのことばがウイスキーであったなら」は村上春樹のエッセイ。
奥さんと二人でアイラ島とアイルランドを巡り、村上春樹は文章を書き、奥さんは写真を撮った。
僕がウイスキーエキスパートを取得するきっかけとなった本である。
アイラ島。
当時のボウモア蒸留所のマネージャだったジム・マッキュワン(いまはブルイックラディのプロダクション・ディレクター)に案内され、フロアモルティングを体験したり、生牡蠣にウイスキーをかける食べ方を教えてもらったり、町外れで球転がし遊びに興じる。
ジムの明言はたくさんある。すべてを拾い上げてはキリがないので、ひとつだけ厳選する。
ウイスキー造りを僕が好きなのは、
それが本質的にロマンチックな仕事だからだ
僕がこうして作っているウイスキーが世の中に出ていくとき、あるいは僕はもうこの世にはいないかもしれない。
しかしそれは僕が造ったものなんだ。
そういうのって素敵なことだと思わないか?
はい。素敵です。はい。素敵です。
ロスクレアのパブで、
その老人によって
どのように
飲まれていたか?
アイルランドではレンタカーを借り、のんびりと田舎を旅する。
ああ、アイルランドの緑はなんと鮮やかで、
なんと広く、
なんと深かったのだろう
と溜息をついて思い返すらしい。
とくに宿も定めずに、行き当たりばったりで、良さそうな宿をみつけて泊まる。
近所においしそうなレストランなりパブがあれば、
そこに行ってビールを飲み、夕食を食べる。
食前か食後に一杯(二杯でもいいけれど)アイリッシュ・ウイスキーを飲む。
ロクスレアというアイルランド中部の小さな町、ホテルの近くのパブに入る。
夜の九時くらい。
店はとても混み合っている。
カウンターでブッシュミルズを注文する。
グラスにたっぷりとダブルではいって出てくる。
そのとなりには、小さな水差しに入った水がついてくる。
もちろんタップ・ウォーター(水道水)だ。
ミネラル・ウォーターなどという無粋なものは出てこない。
タップ・ウォーターのほうが生き生きとして、ずっとうまいのだから。
半分はストレートで飲む。
それからひと息置いてグラスに水を加える。
グラスをぐるりと大きくまわしてやる。
澄んだ水と、美しい琥珀の液体がゆっくりと溶けあっていく。
そしてまたグラスを傾ける。
やがて、七十歳くらいの男が一人で店に入ってくる。
白髪で、きちんと背広を着こみ、ネクタイを結んでいる。
カウンターに片手を載せ、バーテンダーを見る。
バーテンダーと目が合うと、ポケットからコインを出してカウンターの上に並べる。
カチンという気持ちの良い音がする。
バーテンダーは微笑み、タラモア・デューをグラスに注ぎ、紙のコースターと共に老人の前に置く。
老人はウイスキー・グラスを手に取り、静かに口に運ぶ。
おおよそ十二分かけて老人はそのウイスキーを飲む。
ひとくち飲んでは何かを考え、またひとくち飲んでは何かをじっと考える。
やがてグラスは飲み干される。
カウンターの上に置いてあった左腕をおもむろに回収し、足早に店を出る。
もう何年も同じことをしているのだろう。彼が何を生業にしているのかは分からない。ただ彼がとてもくつろいでいることだけは分かる。
そういうウイスキーの飲み方もあっていい。
もし僕らのことばがウイスキーであったなら、
僕は黙ってグラスを差し出し、あなたはそれを受け取って静かに喉に送り込む、それだけですんだはずだ。
とてもシンプルで、とても親密で、とても正確だ。
しかし残念ながら、僕らはことばがことばであり、ことばでしかない世界に住んでいる。
僕らはすべてのものごとを、
何かべつの素面のものに置き換えて語り、その限定性の中で生きていくしかない。
でも例外的に、
ほんのわずかな幸福な瞬間に、
僕らのことばは本当にウイスキーになることがある。
そして僕らは
いつもそのような瞬間を夢見て生きているのだ。
もし僕らのことばがウイスキーであったなら、と。
とりあえず、僕の世界一美味しいハイボールを飲んでみてください。すべてはそこから始まる。
人生で大切なことは漫画から教えられる。
リアルは車椅子バスケの漫画である。
もうそれだけで読む。
スラムダンクもそうだったけど、リアルも名言がたくさんある。
特に好きなのは13巻
スコーピオン白鳥復帰戦
ついこの間までリハビリやってて、まだ退院もしてない。外泊許可が出ただけ。
スコーピオン白鳥はプロ中のプロ
対戦相手の松坂マンバも然り
いいレスラーはホウキ相手でもプロレスができる
スコーピオン白鳥はヒール
どうだいクソ野郎共
今度は何があった?
いろいろあるわな
でもよ忘れんなよ
俺もクソだ
全開
全開
全開ギュパー
明日からもまたリハビリが続くのに
なのにあの人はプロレスをしている
何ですか
強さって何ですか
勝つスコーピオンはそりゃあかっこいい
でも
負けるスコーピオンも同じくらいかっこいい
誰も認めてくれねえか
いねえことにされてるか
知ってるぞ
お前らという人間がいること
このでけえ声で叫んでやる
おいクソ野郎どもー
リングにいる限り
俺は
プロレスラー
スコーピオン白鳥なんだよ!!
さあ前へ進め
クソ野郎
俺のことだ
5年後
あるいは10年後
あとからふり返った時
あの日からすべてが変わったと
思える
そんな日がある
今日がその日だ
プロレス最高!