この本は何度も読み返すべき本だ。
プレゼンテーションの深い学びができるし、何より、TED代表 兼 キュレーターのクリス・アンダーソンが紹介する珠玉のTED TALKがたくさん紹介されている。
その中で、僕が感動したものを紹介する。
まずはこちら。
「ライオンの心を持つ少年」という見出しから興味をひかれた。
数年前、TEDのコンテンツディレクターを務めるケリー・ストーツェルと僕は、新しい講演者を探しに世界中を回ることにした。僕らはケニアのナイロビで、驚きの発明をしたリチャード・テュエレという12歳のマサイ族の少年に出会った。彼の家族のいちばんの悩みは、どうしたら夜にライオンの攻撃から家畜を守れるかだった。リチャードは、動きのないキャンプファイヤだとライオンは怖気づかないけれど、たいまつを振りながら歩くとライオンが寄ってこないことに気づいた。
ライオンは動く灯りに弱いんだ!
実際に彼のトークを聴くと、僕の心はとろけた。彼が話し終えると、画面越しの聴衆と同じように、僕もスタンディングオベーションをしたいと強く思った。
そして、クリスの言葉から力強い自信が生み出された。
自分らしくあることを貫けば、人間に深く刷り込まれたいにしえの技をかならず発見できる。
あとはただ、勇気を出してやってみるだけだ。
次はこちら。
「優れたトークは贈り物だ」というキャプションから始まる。
ソフィーは世界的に有名な「笑い」の研究者で、人が笑っている動画を見せながら、それがどれほど「奇妙な」現象かを教えてくれた。
実際にみてみると、17分という時間は少し長いかなと感じたけれど、13分頃から紹介したYoutubeの動画、ドイツの若者たちが自分たちのバンドのPVを撮影するために氷の貼ったプールに飛び込む動画を紹介したあたりから加速度的に面白くなってきた。
まさに、クリスの言う通りになった。
その場にいた全員が、「笑い」をこれまでと同じように考えることはもうない。社会的なストレスを楽しいものに変えることが進化の上で必要だったという、笑いについてのソフィーの理論が、僕らの頭の中に刷り込まれてしまったからだ。
クリスの解説を読むと、ソフィーの理論を深く理解できた。
ソフィーは僕に贈り物をくれた。話を聞く喜びだけじゃない。永遠に僕の一部になるアイデアをくれたのだ。
クリスは僕に贈り物をくれた。本を読む喜びだけじゃない。何度も僕に感動を与えてくれるTED TALKSを知る機会をくれたのだ。
これでまだ27ページ目である。全347ページあり、まだまだ紹介したいTED TALKSはたくさんあるけれど、今回はここまでにしよう。