僕はウイスキーを愛しています。特にラフロイグ10年は僕にぴったりのウイスキーです。将来はラフロイグ10年になりたいくらいです。
グラスに氷をたっぷり入れ、ラフロイグ10年をメジャーカップで30ml計り注ぐ。ゆっくりと氷に添わせるように冷やしながら。
よく冷えた炭酸水を開栓する。プシュッと爽快な音を聴き、仕上がりを想像する。
ゆっくりゆっくり炭酸水を注ぐ。愛を込めて「美味しくなーれ、美味しくなーれ」と心の中で呪文のように唱えながら。炭酸の泡を逃さないように。
色合いが輝くゴールドになったら、愛おしく口を近づけ、鮮烈なアロマを感じつつ一口飲む。鼻から抜けるフレーバーにうっとりする。
この瞬間がたまらない。生きているという実感。ラフロイグ10年と僕が一体となる。
この感動を他の人にも味わってもらいたい。その思いでウイスキーマエストロとして活動している。
僕は素材が生かされていないことを憎む。巷で出されるハイボールはウイスキーの良さを消していることが多い。ウイスキーと飲む人の相性も考えられていない。コスパと効率性のみを追求した、悪酔いする飲み物になってしまっている。
僕と一緒に飲むウイスキーは美味い、と言ってくれる人たちがいる。
そういう人たちと過ごす時間はかけがえのないものだ。
そのために僕は今持っている全ての知識と経験そして愛を込めてハイボールをつくる。