The Covers
毎回変わるゲストアーティストが自身が影響を受けた名曲をカバーを歌う。
そんな番組。
僕が21歳の頃からファンの真心ブラザーズが出るというので録画しておいた。
リリー「そうですね、こないだっていうか、ひと月もたたない前に一緒にスナックでカラオケ聴いたばっかなんで、あれ、もう来たの?みたいな。まあ、でもね、真心ブラザーズ来ると、なんか、ゆったりとした時間で番組が(進む)」
そう、二人ともすっごくゆったりとしている感じがする。
夏菜はほとんど話してないけどリリーさんが話している様子をほほえみながら聴いている。その顔がとてもかわいくて好印象。
真心のお二人登場。
YO-KING「こないだスナックで」
リリー「だからほんとにね、先月も来たよね感がある。なんか・・その時にみんな勝手に『サマーヌード』をスナックで入れて、みんな歌うんだけど、最後やっぱ本人が歌わざるをえない」
夏菜「それはそうですよね」
この「それはそうですよね」の返しも早かった。絶妙のタイミングで被せてきてた。字幕がないと夏菜が喋ってるの聞き取れないくらい絶妙のタイミング。しかもドヤ顔で喋ってるリリーさんの顔(鼻の下らへん)を見ながら言う。リリーさんめっちゃ気持ちよさそうに喋れてる。これは中々できない芸当だ。
リリー「その時に」KINGさんが周りの人に自慢して言ったのが「俺は歌詞カードを見なくても歌えるんだ」って」
夏菜(笑)
この夏菜の笑い方も品があってよかった。膝に両手を置いて聴いてるのだけど、ちょっとだけ前かがみになって俯きながら歯をちょっと見せて笑う。浮かぶえくぼもかわいい。
真心ブラザーズは、1年前の放送で堺正章の「さらば恋人」や吉田拓郎の「流星」などを披露した。
その時がすごく楽しかったそうで、カバーアルバムまで作ってしまった。
桜井「で、それが発展してカバーアルバムまで作る事になってしまいました」
リリー「この番組きっかけで」
夏菜「ほんとですか!?」
この「ほんとですか!?」の驚き方もまたいい。膝に手は置いたまま、ちょっとだけのけぞり、目を大きく見開き、口をすぼめ、品がありながら本当に驚いていることを表現している。
YO-KING「カバー楽しいわって事で」
夏菜「うわ〜 うれしいですね!」
もう、こんな事言われちゃったらメロメロである。YO-KINGじゃなければ普通に喋れないと思う。
YO-KING「70年代、80年代の女性アイドル限定で1枚作ったんで」
夏菜「へぇ〜!」
もう、本当に素晴らしいリアクション。もっともっと喋りたくなっちゃう。
桜井「あと、好きなものを好きだって言ってるだけじゃなくて、自分がやってる音楽で形にすると、全然思ってなかった快感がね、ありますよ、やっぱり」
リリー「そして何でもなく聴いてたものがこんなに難しいんだと思ったりね」
夏菜(ふんふんと頷く)
YO-KING「難しかった。ほんとに。ここ最近で一番 歌 頑張ったかもしれない」
夏菜「えぇ〜!」
この驚き方もまたいい。軽く握った左手を口元に持ってきてYO-KINGをそっと見ながら驚いてる。惚れてまうやろ!
夏菜「そんな今日のカバーですが」
ここからさらりと曲紹介である。台本があるのかもしれないが、一連の夏菜の態度や喋り方は本当に自然で、心から笑い、驚いているようにみえる。
桜井「僕、この曲すごい好きで。石川秀美さんて明るいイメージ、かわいらしくて明るくて、なんだけどこの「ゆ・れ・て湘南」って曲がすごい歌詞が暗いんですよ、なんか」
リリー「またこの当時のジャケットのデザインが曲の内容は全く意に介さない」
夏菜「無視ですよね。すごい明るい」
真心(笑)
リリーさんの発言を絶妙のタイミングで補足する夏菜。それがより笑いを誘う。
リリー「このロゴもね」
夏菜「ポップな曲なのかと思ってましたよ」
桜井「オリコンでそこまで上位にいった曲でもないらしいんですけど」
ここで石川秀美の映像流れる。
夏菜「へぇ〜・・・」
YO-KING「すげぇ」
リリー「なんかあれですね。ハチマキ締めたわりには充電切れかけの感じが」
一同(笑)
リリー「あの踊りはね。さすが、これはね「海を見てたねマイリルガー」はなかなか書けない」
YO-KING「そうそうそうそう」
リリー「「マイリルガー」初めて歌った時に俺の口こう動くんだって思った」
夏菜(爆笑)
爆笑しながらも左手は膝の上、右手を口元にもってきて本当に可笑しそうに笑っている。かわいい。そして冷静に進行する。
夏菜「この「ゆ・れ・て湘南」今回はどんな感じでアレンジをされるんですか?」
桜井「自分が80年代当時に友達とやってたバンド。バンド初めて下手くそなんだけど一生懸命エイトビートやっててコードをジャカジャカやる感じとすごい合うなと常々思ってて、高校1年の時に人前で初めて文化祭で、ウルトラヴォックスっていう洋楽のバンドのカバーしたんですけど、それっぽい雰囲気でちょっとやってみたくて」
リリー「ジャッ、ジャカジャカ・・・」
桜井「そうですそうです」
カバー始まる。
歌い終わる。
夏菜「う〜ん、かっこいい!」リリー「いや〜いいですね」
リリーさんと夏菜がほぼ同時に感想をいう。夏菜は恍惚の表情。たまらない。
夏菜「すごくいいですね」
桜井さんちょっとドヤ顔w
リリー「なんか「ニュー・ヨーロピアンズ」っぽいこのギターの音とこの曲すごく合う」
桜井「常々、合うはずだと思ってたのが形にできてすごいうれしかった」
桜井さん本当にうれしそう。
リリー「全然なんかあれだね。80年代アイドルの曲をやってるって感じに真心だとならないのは何でなんでしょうね」
夏菜「確かに・・・」
リリー「逆に俺らの方が生きてきた時代だぞって言ってる感じがあるね」
リリーさんは言葉選ぶのが上手だよなー。すごい上手だよな。
そして次のカバーはイルカの「なごり雪」
夏菜「もう名曲ですね」
リリー「この曲はね、ピエール瀧もよく歌います」
一同(笑)
桜井「笑いなしで普通に歌うんですか?」
リリー「普通にやる。イベントで僕がギター弾いて、ピエール瀧と大槻ケンヂがこの曲を歌い。これ合唱にも意外と合うんです。お客さん全員で「今春が来て」とか歌う」
夏菜「あ〜 気持ちよさそう」
リリー「うっすら・・・ちょっと悲しい「ウィ・アー・ザ・ワールド」感は残る」
一同(笑)
リリー「合唱も合う」
リリーさんのネタ振りが終わったタイミングで夏菜が切り込む。
夏菜「イルカさんに感じる魅力ってどんなところですか?」
YO-KING「声が・・・もう独特の。世の中ね、歌がうまい人ってごまんといるんですけど、やっぱり独特の声ってのが大事なんですよね。独特の声で、うまさを8割くらいで歌うっていうのがいいんです」
これはまさにそう思う。YO-KINGも声が独特で、うまさを8割くらいで歌ってる。だから好きだ。
リリー「よく、うまさが5なのに8に持っていこうとする人の・・・」
YO-KING「アハハハッ!」
夏菜「風通しの悪さね」
すごいな。この夏菜の合いの手。
リリー「そのビブラート腹立つわ〜みたいな」
一同(笑)
リリー「そして今回はこの「なごり雪」をこの場で」
夏菜「うわ〜」
夏菜が手を叩いて喜んでる。かわいい。めちゃかわいい。
リリー「この場シリーズ大好きなんです」
夏菜「それではご準備の方お願いします」
真心準備にかかる。
夏菜「いや〜、これは楽しみだなぁ」
本当に楽しみじゃなきゃ、こんな声出せないってくらい麗しい。
生演奏終了。
夏菜「ずっと、じ〜っと・・・聴き入っちゃう」
リリーさんのほうをチラリと見ながらうっとりと。惚れてまうやろ!
リリー「俺は逆に、今まで聴いた「なごり雪」で一番 酒場の匂いがする」
真心(笑)
夏菜「あ〜!そうですか」
リリー「酔っ払ってるじいさんが死ぬ前に歌ってる、なんか「リービング・ラスベガス」みたいな。ああいう映画のラストの方で主人公が泥酔して過去が遠くなってる人」
夏菜は「あーなるほどー」という顔で虚空をみつめる。
そして冷静に進行。
夏菜「どうですか?改めてカバーしてみていかがでしたか?」
YO-KING「う〜ん・・・やっぱ、こう、琴線に触れるポイントが2〜3個ある曲なんですね。構造上、多分。そこがやっぱり歌ってて気持ちいいし、やっぱいい歌だなって」
リリー(YO-KINGの歌を聴いて)「ものすごい男臭い歌詞に聞こえる。実際の声よりもしゃがれて聞こえる」
夏菜ほほえみながらリリーさんの次の言葉を待つ。
リリー(しゃがれ声で)「去年よりずっときれいになったな」
夏菜爆笑。手は膝においたまま。かわいい。
桜井「怖い怖い怖い怖い」
リリー「・・・って言ってる感があるね」
と、こんな感じで和やかに番組は進んだ。
リリーさんと真心という3人のおじさんに囲まれながらも、夏菜はちゃんと進行しつつ、自然なそぶりで的確な合いの手を入れていた。
これはおじさんにモテるに間違いない。
リリーさんも大好きなんだろうなあ。