学びと食、ときどきランニング

ウイスキーマエストロによるIdeas worth spreading

行動分析学によるランニング行動強化の考察

人の行動を変えるにはどうしたらいいんだろう?

 

ということに思い悩んでいて、

行動分析学というものを独学で勉強しています。

 以下の2つの本を読んでます。

 

行動分析学入門(杉山尚子著)、メリットの法則(奥田健次著)

 

前者は言語行動まで含む全体的な概説、後者は発達障害自閉症、不登校などの問題解決を具体的な事例を紹介しながら解説しています。

どちらも平易な文章で書かれているので読みやすいです。

 

行動分析学とは、杉山尚子さんによると、

「行動の原因を解明し行動の法則を発見する基礎科学」と

「現実社会における人々の行動の問題を基礎科学で発見された法則に基づいて解決していく応用化学」

の2つの側面を同時にあわせもつ心理学です。

 

行動の法則のベースとなるのが、以下の4つの行動原理です。

 

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 ここで、好子とは「行動の直後に出現した場合に行動が強化される刺激や出来事」、嫌子はその逆で「行動の直後に消失した場合に行動が強化される刺激や出来事」と定義されています。

また逆に、好子が消失すると行動は弱化され、嫌子が出現すると強化されます。

 

ひらたく言うとアメとムチですね。

アメが好子で、ムチが嫌子。

 

Facebookの「いいね!ボタン」は「Facebookに投稿する」という行動の好子だと思います。私もいいね!数が多いとうれしくなって投稿回数が増えてます。

 

またブログの「炎上コメント」は「ブログに投稿する」という行動の嫌子といえます。ブログが炎上して閉鎖されるケースは多いですからね。

 

 

さて、本題のランニング行動強化について考察したいと思います。

 

私はマラソン大会(12月の奈良、2月の京都)に向けて日々ランニングをしています。

今シーズンはサブ3.5(フルマラソンを3時間半以内でゴールすること)を目指して、これまでよりトレーニング内容を強化していきたいと思っています。

 

そこで、私のランニング行動における好子と嫌子は何か?ということを考えました。

何が出現したら走るのか、何が出現したら走ることを止めるのか?

 

私は朝ラン派です。早起きして朝食前に走ります。

その時の行動としては、

 

起きる→トイレに行く→水を飲む→フルーツやゼリーを食べる→着替える→トイレに行く→靴をはく→走る

 

となります。

 走るまでに結構ステップがあります。

その一つ一つに好子や嫌子が潜んでいます。

 

まず大きなものが「起きる」という行動に対する嫌子の「眠い」ですね。とくに段々寒くなって毛布が気持ちいい時期になると起きるのがつらいです。

これに対しては、早寝をする、目が覚めたら布団をひっぺがすという対策をすることで嫌子を消失させるようにしています。

 

次に「フルーツやゼリーを食べる」という行動ですが、朝起きて何も食べない状態で走るのはとても危険なので、何か食べてエネルギー補給をします。この際、皮をむいたりカットしたりするのが面倒なのでバナナやゼリーなど簡単に食べられるものを用意しておくと、面倒という嫌子を消失させることができます。

 

「着替え」や「靴をはく」という行動もお気に入りのものを用意しておくと好子となって行動が強化される傾向にあります。

 

 

さて、実際に走り始めてからも好子と嫌子があると感じています。

これは練習も本番も同じですが、

僕の場合、好子は「目標タイムをクリアする」で嫌子は「きつい、しんどい」です。

目標タイムは例えば10kmを走るときに今日は50分以内で走ろうというものです。

 

1kmあたり5分以内であれば目標タイムを達成するわけで、1km走るごとにタイムをチェックし、5分以内の時は好子となって走りに自信がついてきます。逆に5分以上の時は不安になり、それが続くと今日は調子が悪いのかなと10km走るつもりが途中で止めてしまうこともあります。

 

足がつったり、ひざが痛くなったり、息があがってしんどくなったらそれが嫌子 となり走るのを止めてしまいます。

 

あと、本番のみに出現する好子もあります。

それは「応援」です。

沿道の人たちの「がんばって」という声援やハイタッチをすると元気がもらえた気がしてちょっとだけペースアップできます。

 

ということで、みなさん応援よろしくお願いします。