京都府立図書館で司書をやってる是住さんとたまたま知り合いになり、なんかすごい人だと噂を聞き、直接お会いしてお話したときは全然そんな感じはなく、本当はどんな感じなんだろう?と気になってた。
そんな是住さんがゲストで登壇する『シラベル』応用編に参加してきた。
内容はよく分かってないまま、いきなり応用編に飛び込んでみた。
5分ほど遅れて入ったら、すでにザカザカ始まってた。
とりあえず、空いてた祇園祭のテーブルに座ってみた。
いっぱい説明されたけど、あんまり覚えてない。
「協働調査」というチームで1つテーマを決めて調査をするということらしい。資料は図書館なのでたくさんあるんで、それをガンガン使いましょう。というもの。
45分間でシラベル。
僕らのチームのテーマは「祇園祭の鉾引き巡行の順番の変遷」とした。
僕は調べるのが好きだ。
仕事でも市場調査とかめっちゃしてた時期があって、世界の交通事故状況とか調べた。統計データは結構どの国でも出してるので、ドイツ語や中国語を翻訳しながら世界のデータをとったりして、かなりマニアックな調査報告書を作ってた。
何かを調べる時は、まずザックリと把握する。そのために大辞典やウィキペディアなどでキーワードを拾い、Googleで検索し、詳細が書かれた文献を探す。
今回はネットを使わず「京都大辞典」とか大まかに京都のことが書いてあるものから祇園祭の検索をした。
辞典は索引があるから便利だ。
僕が手にした「図説京都府の歴史」では「祇園祭」の記載ページは3箇所あった。
p156 応仁の乱後の復興について(1500年頃)
p172 朱印船、南蛮文化
p272 太平洋戦争前後の中断時期(昭和18〜22年)←昭和20年7月13日発行の京都新聞に詳細が記載されている。
付箋に調べた情報を書いてペタペタ貼っていく。
他の人が調べた結果から、明治43年7月16日発行の京都日出新聞には巡行の順番が記載されていることがわかった。これ以降は新聞に順番が記載されているのだろうと予想がつく。
最近は商店街の出すパンフレットにも順番が載っているらしいので、保存会などに問い合わせれば閲覧ができるだろう。
時間がまだあったので、歴史の流れに合わせて情報を整理していく。
もう一冊、詳細が書いてそうな本をパラパラ読みながら、歴史の流れをチームメンバに伝え、付箋に書いてもらった。
祇園祭の起源は平安初期頃で、
1157年に山鉾が3基登場したらしい。「尺素往来」より。
応仁の乱(1467年)以前は最大で58基まで増えた。「祇園会山ほこの次第」より。
応仁の乱でしばらく中断していたが、
1500年にはくじ取り式がスタート。「祇園社記」「祇園会山ほこの次第」より。
前祭に20基、後祭に10基となった。
鉾引きの様子は土佐光信の「(模本)月次祭礼図」に描かれているらしいので順番が分かるかもしれない。
その後、しばらく続いていたが、幕末の禁門の変(1864年)で多くの山鉾が焼失してしまった。
明治元年(1872年)には現在とほぼ同じ数に復活している。
太平洋戦争前後の中断(1943〜1947年)を経て、現在に至る。
こうして見ると、様々な戦争で一部の中断や山鉾の増減はあるものの、平安時代から1000年以上続いているというのはすごい。
くじ次第や前祭、後祭の詳細も他の人が調べてくれてた。
司書さんとか調べる達人のコメントも参考になる。
わからなかったことを記録しておくとよい、ページ数とかも。
おおまかな歴史を調べるのがよい、まず総論から入る。
情報を紐付けておくとよい。
出典を調べて情報を深めていく。
調べ始める前に、「検索キーワード」「統計データベース」「場所、窓口、組織」「キーパーソン」をそれぞれアイデア出しし、付箋でペタペタ貼っておくと、調査が難航した時、別の突破口として役にたつ。
あと、「専門家に聞くカード」というのがあって、参加者に「何の専門家」を書いてもらって貼り出しておくことで、別のチームの参加者(専門家)に聞けるというのも面白いアイデアだった。
他のチームのテーマは、
「京都の外国人受け入れ」
「京の町屋」
「京のお茶」
「協働調査」というのは、いろいろな人の切り口が違ってて面白い。
しかも、45分という短時間で、これだけのことが調べられる。
調べて知らないと良いアイデアなんて思いつかないからね。
『シラベル』だけでなく、そこから『クワダテル』で面白いアイデア・企画を考える会を京都のThink Thankで2/5(金)にやります。
ランチタイムは、
本を右手、ハーブティーを左手に『シラベル』→『クワダテル』 | Facebook
ディナータイムは、
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