先日、最後の依頼を完了した。
1年契約で更新をしなかったので、もう依頼は来ないはず。
1年間おっさんレンタルのおっさんになってみて、感じたことを書き残す。
依頼件数は全部で6件。
そのうち実施したのは4件。
1件は先方からの連絡がなく消滅。
1件は京都旅行に行くのでオススメのバーに一緒に行ってくれという内容で、僕の都合が悪くて、バーを紹介するだけでお会いすることはなかった。
最初に実行した依頼はサプライズバースデーのプレゼンターだった。
鴨川を依頼者と一緒に歩いてきたターゲットにいきなり花束を渡すというものだった。
花束を渡した後は何も言わずに駆け去るというものだった。
女子3人でサプライズバースデーを回しているようだった。
仲良し3人組だった。
少しだけ、他人の幸せに関われて、嬉しかった。
二度目の依頼は半年後くらい経ってから。
ウイスキーの話を聞きたいということだった。
スカイプでお話をした。
相手は女性だった。
他のおっさんもレンタルをしたことがある常連さんだった。
ハイボールの作り方を教えた。
スカイプだったこともあり、うまく伝わったか微妙だった。
三度目は入社二年目の悩みを聞いてあげるという依頼だった。
小川珈琲のカウンター席で隣に座って1時間ほど話した。
それなりに悩みが解決できたらしく、感謝された。
僕もうまく話を聴いて、自分の体験をベースにアドバイスできたと思う。
自分の会社の後輩じゃないから、客観的に見れるのだろう。
最後の依頼は女子大生だった。就活の悩みを聞いてほしいというものだった。
日程調整に時間がかかり、当日、先方の都合で急遽場所を変えることになり、電源のあるカフェを探してウロウロした。
ようやく駅前のプロントに落ち着き、話を聴いた。
しかし、就活は内定をもらったので、もう悩んでないということで、ビジコンのアイデアのレビューをすることになった。
僕はいま企画の仕事をしているので、その経験を踏まえたアドバイスをした。
しかし、いまいち伝わってない感じだった。
多分、経験の差で、言葉の定義なんかに違いがあったのかもしれない。
20歳近く年下の、事業経験のない女の子に、分かる言葉を探すのは難しいと思った。
まぁ、でも、それなりに喜んでもらえた。
おっさんレンタルをやってみて、
分かったことがある。
それは、僕がおっさんであるということだった。
おっさんは女子じゃない。
おっさんは入社二年目じゃない。
おっさんは女子大生じゃない。
おっさんはおっさんなのだ。
おっさんにもいろいろなおっさんがいる。
おっさん一人一人、違う。
僕は僕というおっさんなのだ。
それは紛れもない事実なのだ。
それを受け入れて、受け止めて、おっさんとして生きていく。
これからはただのおっさんとして。
ウイスキー好きのおっさんとして。
ウイスキーマエストロとして。
ラフロイグとして。
僕にしか出来ないことを突き詰めていきたい。