土曜の朝、家族より少し遅く起きた。
すでにみんな朝ごはん食べ終わってた。
娘は吹奏楽部の練習に学校に行っていた。
長男は相変わらず朝からゲームをしている。
次男はそれを見ている。
嫁は「洗濯が終わるまで待ってるの」と寝ている。近づいたら「酒臭い!」と拒否られた。
僕が朝ごはんを食べていると、5歳の次男が、
「おなかすいた。アイス食べたいー。うわぁー!」
と泣き出した。
「アイスダメ!他のもの食べろ」
「いや〜!」
「パパに言っても絶対アイス食べれんからな。バーカ、バーカ」
「うわー!」
そういったやり取りを何度か繰り返し、行き着いた真理がある。
目には目を
歯には歯を
我儘には我儘を
5歳児にロジックで説明したところで理解・納得できるはずなく、感情的に叱ったら自己嫌悪に陥ってしまう。だから子供が我儘を言ってきたら大人も我儘を言えばいい。根本的な解決にはならないけど、精神衛生上は気が楽になる。
息子は泣き続けるけど、そんなの知ったこっちゃない。バーカ。
ふと気づいたのだけど、我儘を言い合える関係って家族以外にない。僕が作った家族、嫁と子供たち。毎日お互いに我儘を言い合い、妥協し、許し、ずらし、譲り合い、なすりつけ合い、抱き締める。そんな毎日。それが日常の家族。
そんな経験と気づきを得た後に、
哲学とウイスキーのサロンに参加した。
プレジデントの「哲学」入門をきっかけに、
こんなルールに沿って、
香川先生のとりとめのない哲学の話を聴く。
最善より最適
そうすれば楽になる。
そんなことを学んだ。
その後、好みの哲学ワードをチョイスする。
僕のお気に入りは、
「自分の哲学を持つな」
哲学を持つことが固まった態度や見解を持つことになるなら、哲学を持つよりも、その都度、人生が語りかけてくるささやかな声に耳を傾けるほうがましだ。
それが哲学することに他ならない。
by フリードリヒ・ニーチェ
ウイスキーが語りかけてくるささやかな声に耳を傾けよう。
敬愛するビル・ラムズデン博士がブレンドしているオールドパー、アードベッグ、グレンモーレンジ。
オールドパーは久しぶりに飲んだけど美味かった。
斜めに立つことも確認した。
水出し玉露を持参し、水割りにして飲んでみた。
最初、グレンモーレンジに合うと思って作ったけど、なんかしっくりこない。
次に、アードベッグで作ってみた。
みんなでオススメ哲学ワードを紹介してる間にちびちびとアードベッグの玉露割りを飲む。
美味い。
かなり美味い。
玉露の甘味、丸みとアードベッグのピート臭、潮っぽさがよく合う。
僕という器にぴったりと嵌る。
ウイスキーとは何か?
それは僕の可能性を広げてくれるものである。