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【全11回】SINIC理論の小ネタ10「未来研究」

SINIC理論の小ネタ10は未来研究について
 
SINIC理論はオムロンの技術論文誌「オムロンテクニクス」1970年8月号に「未来接近へのSINIC理論」と題して掲載されています。
 
同じ号に「未来研究」と題して京都国際未来学会の報告が掲載され、その後も全5回シリーズで解説記事が書かれています。
 
その内容もとても興味深いのでタイトルと一部の文章を紹介します。
 
〔解説〕--未来研究(1) 京都国際未来学会議の報告(討論とその方向) / 今勲/194~205(1970年8月号)
京都会議は「未来からの挑戦」を統一テーマとして、未来学としての研究成果の発表と提案がなされた。
ここでいう未来学とは何であろうか。筆者の見解によれば、未来学とは「未来の可能性を現実社会の問題の萌芽から捕らえ、予見し、制御する科学」である。

 

〔解説〕--未来研究(2) 技術革新と企業戦略 / 今勲/p112~121(1971年8月号)
企業にとっての未来研究は、利益追求を前提としてなんらかの意味で現状を未来に向かって変革していくための徹底した現状認識から出発しなければならない。

 

〔解説〕--未来研究(3) 研究・開発における評価の役割と今後の課題 / 今一三男/p197~205(1971年11月号)
研究・開発の評価のあり方は意思決定に対して客観的な判断材料、データおよび情報を提供し、最終的判断のしやすい方法の確立を指向したものであるべきと考える。

 

〔解説〕--未来研究(4)70年代における産業構造の変化とテクノロジートランスファー(その1) / 今一三男/p62~66(1972年8月号)
社会的ニーズを創造的に探り出すためには、その社会の時代的背景を洞察し、産業構造の変化や消費者意識の変化を的確にとらえることが必要である。

 

〔解説〕--未来研究(5)70年代における産業構造の変化とテクノロジートランスファー(その2) / 今一三男/p64~72(1973年3月号)
筆者は、つぎのことばをむすびとして未来研究シリーズを一応終わりとしたい。
「未来は研究するものではなく創造するものである」

 

オムロンテクニクス国会図書館に創刊から保管されていますので興味がある方は全文閲覧してみてください。